(どーこにいるんだろ?)
ここは椚ヶ丘中学校2年生の教室のある廊下だ。
ばっちり揃えている前髪にサイドの髪を編みこみして後に束ねてハーフアップをしている少女は手作りらしきお菓子を持って小走りしている。
彼女の名前は藤原ルナ。
どこにでもいる中学2年生だ。
(さっき、教室出たばっかだよね??)
どうやら人を探しているようだ。
立ち止まってはキョロキョロしたり背伸びをして先を見たりと人を探している。
「あっ、赤羽くん!!」
「…藤原さん」
少女は探し人を見つけたようで嬉しそうにその人物の名を呼ぶ。
その人物とは赤羽カルマ…彼もまた中学2年生。
中学生の割にある高身長に一度見たら忘れられない赤い髪の少年だ。
カルマはいちご煮オレを飲みながら歩いていたようでルナの声に堪能して立ち止まり振り返えるとうんざりした顔してその飲み物を飲みながら声のするほうを振り返ると少女名ぽそりと呟く。
「えへへ、見つけた!はい、これあげるっ」
「いらない」
「え〜…どうして?」
ルナは笑顔でカルマに駆け寄って持っていたお菓子を相手に渡しながら言葉を放つが、カルマは彼女の言葉が言い切るか言い切らないかの際どいラインで言葉を返す。
彼の言葉にルナは諦められないのかちらっと相手の顔を見ては理由を求める。
「いらないからだけど?」
「うぅ…結構自信あるのになぁ。得意なレシピだし」
「というかさ、毎回良く飽きないね?」
カルマは彼女の問い掛けにそっけない態度で疑問系で返答するとルナはしょんぼりした顔して受け取って貰えなかったお菓子を見つめる。
カルマはうっとおしそうにしながら壁に寄り掛かり、彼女に対して呆れたように疑問を投げかける。
「…飽きない??何が??」
「俺のところに来ること」
カルマの言っていることが理解できていないルナは首を傾げながら彼の言葉の意図を問い掛け返す。
彼はいちご煮オレを飲みながらたんたんと言葉を返すが、少々苛立ちを覚えているようで眉を顰めている。
「なるわけないよ〜。赤羽くんだもん」
「それ、意味分からないから」
ルナはカルマの苛立ちに気付いているのかいないのか定かではないが、にっこり笑いながら後で手を組み、自信満々に彼の問いかけに答える。
そんな能天気な彼女を見たカルマは呆れたようにため息をつく。
「仲良くなりたいからだよ?」
「…本ト変わってるよね、藤原さんって」
ルナは彼の問いかけにきょとんとしては当たり前のように答えるとカルマは壁に預けていた背を離して止めていた足を進めて歩き出す。
「えっ、んー…ありがとう?」
「…誰も褒めてないんだけど」
「えー…」
ルナはカルマの横に並び一緒に歩きながら褒め言葉と期待したルナは首傾げながら彼にお礼を言うと呆れた顔しながら否定をされてしまった。
カルマからの否定の言葉に眉を下げて悲しげに微笑むルナ。
「どーでもいいけど…俺に関わらないでくんない?」
ルナが覗き込むと少し冷たい目をして言葉を投げすれるように言うとスタスタと先を歩いていった。
「………また明日も渡すからねーっ!!」
ルナは彼の冷たい目に寂しさを覚えて立ち止まり、また言葉に少しむっとして口元に両手を当てて大きな声で叫んだ。
(近づきたいのに…近づけさせてくれない)
宣戦布告のように叫んだ後、ルナは切なそうにカルマの後姿が消えるまで見つめていた。
ほらね 彼の態度は
―いつもどこか冷たいの―