Afterword

※此方は、大倶利伽羅と逃避行シリーズ・『命のつぎ方』の後書き兼感想文なるものとなります。
※初めに、注意書きとして、所々乱文等入り乱れる事となる事をご承知の上にてご閲覧くださいませ。


 まず、最初の方のエピソード語りとして、第一章・第二章に繋がる部分となる、伽羅ちゃんが夢主に新たな名前を付ける描写がありますが……。実は、この時付けた名前、元々夢主ちゃんの真名だったりします。
 デフォルト名で名前を『あおい』、審神者名を『午時ごじ』としておりましたが……此れにはちゃんとした意味があるのです。
 実は、名前については、思い付いた当初は単に響きが気に入ったからと、響きが女の子らしく且つ日本人らしい名前だったから決めたものでしたが、理由として、後々調べてみたら偶然にも“葵”という花は私がとうらぶを始めた六月の誕生花の一つでもあったらしく、「尚更ピッタリじゃないか!」となったのが由来です。
 あと、審神者名が『午時』なのも、葵という花の中に“午時葵”というものがありまして、此方の花言葉に『明日死ぬだろう』という意味があったのも由来になります。
 何故“午時葵”と言うのか、其れは、午時葵がその日の内に萎れてしまう事に由来しているそうで。また、午時――昔で言うところの正午頃に花を開き葵に似た花を付けることから“午時葵”という名前が付けられたとか……。
 故に、その“午時葵”という名前から“午時”の部分だけを抜き取って『午時』という審神者名を名付けました。真名である名前と繋げれば元の花の名前ともなるように付けた感じですね。
 要は、お話に上手く繋がるような名前を付けたかったというのが本音。たぶん、この後書き文という名の解説文を読まない限り誰も分からないという自己満設定ですな(笑)。

 そして、本編の補足ではありますが、彼女がまだ審神者であった時の頃に誰にも知られぬ内にこっそり彼女の名前を見聞きしていたから、名前を握っているも同然という意味合いで彼女を神隠し()出来たという裏設定です。実際は神隠しではなく、彼女の望んだ通りの“此処じゃない何処か遠く離れた場所”に飛ばされただけなんですけどね。
 一応ざっくりとですがイメージとしては、彼女が飛ばされた地方は外ツ国――外国の何処か、というイメージです。英国か、米国か、はっきりとは決めていませんが、何となく欧州辺りをイメージして書きました。
 例えば、最初に出てきた道端付近なんかは、完全に『まほ嫁』の作中にて出てきた猫の国みたいなのをイメージしております。
(※気になる方は、『魔法使いの嫁』の原作一巻〜二巻をご覧くださいまし。)

 また、敢えて曖昧な表現という手段を取った為、その他登場人物達(例えばモブだとか)の言語については、取り敢えず英語という設定にしてます。
 ぶっちゃけ、考え当初では独語とかでも良いかなって迷ったんですけどね。何となく英語の方が雰囲気に合うかなって。あと、英語なら世界共通語だし、って事で(笑)。
 そして、初稿段階と大きく変えた部分となる、夢主について。此方、初稿段階では普通に会話(日本語のみででしたが)してた感じだったところを、加筆修正後では失語症を発症している事で言葉を発声出来ない、という形に変更しております。
 というのも、全く別の異世界に飛ばされたのに、記憶消失以外全く変化が無いのも平凡過ぎるかなぁ〜と思った為です。故の大きく変更した点となる訳です。敢えて失語症を発症させる事で、其れだけ夢主には飛んでもないショッキングな事があったんだな、と他の登場人物達に思わせる事も出来ますしね。ある意味、分かりやすくした形にもなるかと。

 与太話ですが……作中、仮住まい先となった夫婦の家へ招かれた際にパンを貰うシーンがありますが、彼処、実は最初はケーキかスコーンにしようか迷ったという裏話があります。敢えて背景を曖昧にした事で、最終的にはパンに落ち着いたんですがね。
 迷った理由としては、焼いてすぐに出す物として、「ケーキは粗熱取らなきゃ駄目じゃない?」となって却下、ならスコーンはどうかと思った際に、「いやいや、欧州イメージにはしたけど、スコーンにしたら雰囲気完全に英国寄りになっちゃうし、伽羅ちゃんに英国のイメージって合わなくないか?」となって却下。結果、パンになったという経緯があります。焼き立てのパンって凄く美味いし超魅力的だよね!

 話を戻して、第二章目以降の伽羅ちゃんについてですが……此方は敢えて変に弄る事無く、普通に“大倶利伽羅”と名乗っている事にしました。
 日本人らしく振る舞う為、下の名前に大磨上時に削られた分の“廣光”を名乗っているので、呼び方についての描写部分で「伽羅でも廣光でも好きなように呼べ」的な台詞となりました。周りの人からは、基本的“カラ”との略称で呼ばれています。偶に、“ヒロミツ”と呼ぶ人も居たりしなかったり。

 最終章の怒涛の展開転換につきましては、草稿当初より思い描いていた展開でした。しかし、最初の時点では連絡を取り合うのは飽く迄も伊達組(大人組)のみという事の予定でした。だが、其れだと何だか物足りなさを感じた為、急遽変更して三日月お爺ちゃんに出て来てもらう事にした次第です。
 この物語を思い付いたのは二年前であった事もあり、当初から時が経過した事も含め、原作ゲームで"大侵寇"などの物語らしい物語が描かれた事も切っ掛けとして、『三日月宗近』という刀の本丸においてのキー的ポジションを確立させたくて追加した要素ですな。
 兎に角、重要な役割及び立ち回りには、ラスボス的みかちしか居らんじゃろうと……!
 という訳で、ちょっと強引気味にご登場して頂きました〜!!

 話は打って変わって、通話を終えた後に雷バンバン鳴ってる外へスマホを放り投げたのは敢えての意図です。もう、ぶっ壊してやる目的で伽羅ちゃんにはぶん投げて頂きました。ええ。
 ちなみに、携帯端末を貫いた稲妻についてのみ、伽羅ちゃんの意思によるものとなっております。倶利伽羅龍のドラゴンパワーでドッカーン!!――という感じに(笑)。脳筋故の“物理で解決しようぜ!”思考に陥りがちなのが丸わかりな描写ですな!
 また、ラストの夢主が一音のみ言葉を発せたのも、最終的展開の流れを印象付ける為に入れ込んだシーンになります。本当に最後だけなんだけれども、嘗ての自分の刀達より託された言葉と思いを受け取って、其れを切っ掛けに反応という形で一瞬のみ声が戻った……みたいなイメージで描きました。
 その他細かい点については書き切れないとして、省かせて頂きます。何卒ご了承くださいませ。

 最後の言葉とは相成りますが……。此方、年単位で温めてしまったお話でしたが、この度、無事に完結する事が叶いました。引いては、応援してくださる皆様のお陰なのです……!
 お話その物は三話構成と簡潔で短いものとなりますが、執筆期間としては完成するまで長らく掛かってしまった為、とても感慨深く思います。
 何故、このタイミングで再度筆を取り、このお話を書き上げる事にしたかは、何となくです。ここ最近、似たようなドシリアスで暗いお話を書いていた事も切っ掛けに過ぎないかもしれません。偶々、ふと上げていた分を読み返してきちんと完結したいなぁ〜……と思った事が主な理由となるかもしれませんが。長らく見守ってくださった皆様には、本当に感謝致します。
 以上を持ちまして、大倶利伽羅と逃避行シリーズ・『命のつぎ方』は終幕となります。
 此処までお付き合いくださり、誠に有難うございました。


執筆日:2021.03.25
加筆修正日:2023.01.28