嫌われ組
バキュアス
2022/10/12 01:28
-空(カラ)の身体に憎悪を詰めて-(夜ノワール♀)
?歳、女性、162p
一人称:私
二人称:貴方
悪魔に魂を売った女。
何百年前か、バキュアスは貴族の家に生まれ、ある程度幸せな生活をしていた。妾の娘なのもあり、影で悪口や嫌な噂を言われたりしたが、正妻の息子である兄が庇ってくれたりもして兄妹仲は良かった。兄は誰からも好かれたが身体が弱く次期当主としてはやっていけないだろうと女中の間で噂だった。
ある日、バキュアスを育てているのは身体の弱い兄への臓器提供をする為だとの根も葉もない女中たちの噂を聞いてしまう。
それを聞いて精神が不安定になったバキュアスは悪魔に魅入られてしまい、悪魔の口車に乗せられ自分の魂と引き換えに屋敷から出て自由を手に入れることを望む。しかし残酷な悪魔は「お前が屋敷から出て精神的な安寧を手に入れるためには屋敷の人間を皆殺しにするしかない。さもないと屋敷の人間がお前の後を追ってやってくるぞ」と囁いた。だからバキュアスはそれを実行した。
その際、兄だけ目を負傷しながらも逃げ出している。バキュアスは嫌われ組のメンバーと行動しながらも兄を捜している。殺して精神の安寧を取り戻すために。兄を殺した先に待っているのは悪魔に魂を取り上げられることなのに。
彼女自身は人間。だが、「中身(魂)は悪魔に売ってしまったから私は空(から)なの」と彼女は言う。現在悪魔から強い魔力を借りて生きている状態。既に人間として生きる歳はとうに過ぎており、バキュアス自身何年生きているのか把握していない。
性格は少女の奔放さに、外見と口調だけを大人にした感じ。いつも微笑んでいるが目は笑ってない。よく冗談か本当かわからない戯言を言うのが癖。
兄が近くにいるとわかると悪魔に刻まれた腹の紋章が疼き、見えるようになる。
「私を裏切った兄をころさないと、私に朝は来ないのよ永遠に闇の中」
「あまり何かを信じすぎない方がいいわ。いつか痛い目にあうから。もちろん、私のことも。…ふふ、冗談よ。いえ、本当かも。」
悪魔の悪戯
何百年も兄を捜し彷徨うバキュアスだが、兄は生身の人間なのでとっくに死んでいる筈だった。しかし寿命にせよ病死にせよ兄が死ねばバキュアスの魂は悪魔に取り上げられる契約を交わしている。つまりバキュアスが生きている限りは兄も生きているという事になる。
兄も生きているということはそれ即ち兄も人間ではない何かに身を落としたという事に過ぎないー。バキュアスにとってはそんな事どうだって良かった。ただ兄を屠る事が出来れば…。