その他
美玲ミレイ

2022/10/30 21:21

-博奕の火中に飛び入るひひる-
(毒ケイル♀)
18歳、女性、163p
一人称:あたし
二人称:あんた

ふうらいの双子の姉。幼少の頃火事で親と家を失くしてからふうらいと二人で生きてきた。仕事はばくち打ち兼高利貸し。
男の思い通りになるのが死ぬより嫌でふうらいと同じ道には進まなかった。
火事の後、拾われた遊郭からは身を売らされる前に逃げ出した。ふうらいも誘ったが断られ今に至る。あの時無理矢理にでもふうらいを連れ出さなかった事を後悔している。

身を売る代わりに辿り着いたのはなんの因果か大嫌いな男まみれの危険な仕事だった。
常に気を張りながら仕事をしており、ずっと眉を顰めている。
仕事柄痛い目に遭って傷がそこかしこある。
男に暴力を振るわれそうになると懐刀を持ち出すか毒付きの仕込針を使って抵抗する。そのせいで余計酷い目に遭う事もあるが心は死んでいないから平気だった。抵抗用の短刀も、花を散らされるときにはその前に自分の喉元を掻き切ろうと決めている。
早く金を貯めてふうらいに身売りを辞めさせ二人で平凡に暮らしたい。

「女が路頭に二人、どうやって生きていけると思う?身を売るか命を削る危険な仕事しかあるわけないだろ?」
「ふうらいはかわいそうな子だよ。かといってばくちもあの子にゃ無理だ。はやく稼いであの子をあの場所から出してやらないと…。」

何もかもあの日の火事で失くしたみれいにとってふうらいは自分の命よりも大事で尊い存在だった。彼女さえいれば何も要らない。火事の際に背中に負った酷い火傷もふうらいを庇っての物だった。
そんな彼女だから離れた場所で男に身を売るふうらいの事が心配で胸が焼き切れそうだった。そして彼女を買う男という存在が憎くて仕方なかった。
遊郭のある街へは、一般の女は許可証を手に入れなければ滅多に入れない場所であり、だからよく男の部下に手紙を持たせ彼女の息災を報告させるのだった。こういう時、自身が男に生まれていれば、と強く感じる。
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