「こんにちはー!」
「乱太郎いますかあ?」
「いるよ!どうしたのしんべヱ」

「パパから南蛮渡来のカステラ届いたんだあ!一緒に食べない?」
「わー!食べる食べる!」
「伊作先輩とお姉さんもよかったらどうですか?」
「僕達もいいのかい?」
「もちろんですよお!」

「はい、どうぞ!」
「ありがとうございます!えっと…」
「ぼく、福富しんべヱです!」
「おれは摂津のきり丸でーす」
「二人とも私のクラスメイトなんです!」

「そうでしたか。私は音無小鈴と申します」
「知ってますよ!カキツバタ城のくノ一なんでしょう?」
「どうしてそれを…」
「乱太郎から聞きました!」
「えへへ、私が喋っちゃいました」

「こら、彼女のことはあまり口外しないよう言っただろう?」
「すみませ…」
「いけいけどんどーん!」
「「「わあ?!」」」
「よっ!」

「よ!じゃないよ!戸が破れちゃったじゃないか!」
「細かいことは気にするな!」
「細かくない!」
「そんなことより…」
「おっと、そうだった」

「お前か?音無小鈴というのは!」
「は、はい…」
「私は六年ろ組!七松小平太だ!んでこっちが…」
「モソ…同じく、中在家長次……」
「よ、よろしくお願いします…?」

「今し方仙蔵に言われたんだが、クロツルバミ城城主黒橡雪之丞の神鏡はカキツバタ城姫君杜若凛姫様の私物という解釈で間違いないな?」
「そうです…黒橡雪之丞は神鏡欲しさに我が姫君を狙ったのだと思います…」
「なるほどなぁ…」
「モソ…カキツバタ城の神鏡といえば…」
「何か知ってるのか?長次」

「術者がまじないをかければなんでも願いが叶うというまやかしの鏡…という噂を聞いたことがある…」
「なんでも願いが?!ってことは、大金持ちになってボロ儲けも夢じゃないってか?!」
「きりちゃん、落ち着いて」

「しかし、神鏡を扱えるのはカキツバタ城の姫君だけ。更には願いを消費したら術者に不幸が訪れるとも云われおります…クロツルバミ城の為だけに姫様を犠牲にさせたくないのです」
「それで、姫様を救出したいということか…」
「本当は私が動ければ良かったのですが、この有様ですし…医務室から出るなとのお達がありまして…」
「当たり前だろう。怪我人が行ったところで足手纏いになるだけだ」
「それは僕も同感。完治するまでは医務室にいてもらいます」

「ふーん。なんかよく分からんが、いいだろう!いけいけどんどんでカキツバタ城の姫君と神鏡は我々が取り返してきてやる!」
「ほ、本当ですか…?!」
「な、長次!」

「ああ…カキツバタ城の姫君がいなければ、神鏡は使えないのだからな…モソ」
「あ、ありがとうございます…!よろしくお願いします!」
「細かいことは気にするな!」


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