「ぐっ…」
「よし、捉えたぞ!」
「手間かけさせやがって…捻り潰してやる!」
「待て」
「組頭…!」

「そこの娘、名を申してみろ」
「…音無小鈴と申します」
「ふっ、大きくなったな…あれから十五年も経っているのだから、当たり前か」
「…お初にお目にかかります、父上」
「ち、父上…?!」

「あ、あの…組頭?この娘とはどういったご関係で?」
「以前、私が支えていた城の姫君だよ…」
「は…?」
「どういうことですか、父上」
「私はお前の父親ではない…」

「お前の父親はマツバ城城主、松葉秋嗣様だ」
「どこにそんな証拠が…?!」
「証拠ならここにある…」
「これは…」
「これはマツバ城の家系図だ。カキツバタ城に攻め込まれたあの日、私が持ち出した」

「そこに、お前の名前も記されている…」
「そんなはず…!」
「お前は伝蔵の家に預けたはずだが…なぜカキツバタ城のくノ一になった?」
「…独立したかったからです」
「なんだと?」

「私は山田家とは赤の他人だったという事実を知って、衝撃を受けました。これ以上迷惑をかけたくない一心で、家を出たのです」
「…なるほど。やはり、運命には抗えないのか」
「どういうことですか」
「…忍術学園の生徒に会わせてやる。着いてこい」

「組頭!お疲れ様です」
「守備はどうだ」
「今のところ怪しい者はおりません」
「そうか…」
「ぐっ…」

「どうして…」
「こっちだ…」
「は、はい…」

「七松くん…!」
「ぐおー」
「七松くん!!」
「んがっ、あれ?小鈴?」
「大丈夫ですか…?!」

「お前、なぜここに…?」
「中在家くんが知らせてくれて…彼がここまで連れて来てくれました」
「クロツルバミ忍者!」
「逃げるならさっさと逃げろ…今なら見なかったことにしてやる」
「どうしてここまで…」

「…似てるからかもしれないな」
「誰に?」
「マツバ城の奥方様に…」
「マツバ城?どういうことだ?」
「いいから、早くいけ」

「私の目が黒いうちに…な」
「…行きましょう、七松くん」
「あ?お、おう…」


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