囂々と燃え盛る炎の中、たった一人の女性を探し続けるくノ一がいた。声を枯らしながら名前を呼び続けるが、姫君の気配はどこにもない。あるのは複数の殺気と渦巻いた黒煙だけ。
黒煙を切り裂きながら突き進んでいると突然、前方から飛んできた手裏剣。咄嗟にそれを弾き返すと、今度は男が飛び込んできた。忍び刀を抜き取り対抗したが、もう一人男がいたらしい。ぐさりと背後から貫かれてしまった。
男が刀を引き抜くと力尽きるように膝を突いてしまったくノ一。腹部を押さえてもじわりと溢れ出す鮮血。本当は姫君の安否確認をしたかったが多勢に無勢。ここまでかと悟ったくノ一は最後の力を振り絞り、城を飛び出した。
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