「誰かー…」
「ん?」
「助けてくださーい…」
「誰かいるのか?」
「あ!潮江くん!」
「って、お前かよ…」
「た、助けてください!」
「…くノ一なら自力で出れるだろ」
「できることならそうしてます!でも、今はなにも持ってないし…動けなくて」
「…ったく」
「わ」
「見せてみろ」
「足を痛めたのか…」
「そうみたいです…」
「現役のくノ一が情けない」
「仕方ねえな…」
「え?」
「…しっかり掴まってろ」
「あ…」
「よっと…」
「で、出れましたー!」
「この落とし穴を作ったのは穴掘り小僧だな…」
「穴掘り小僧?」
「四年い組の綾部喜八郎だ。仙蔵に一言文句行っておかねば…」
「私がどうした?」
「あ!立花くん!」
「ちょうどよかった…作法委員会委員長!」
「なんだ?」
「お前んとこの後輩が掘った落とし穴に落ちて、怪我人が出たんだよ!」
「ふむ…確かにこれは喜八郎が掘ったものだが…」
「お前達はいつまで引っついているんだ?」
「え…」
「なんだかんだ仲良いではないか」
「いつまでしがみついとるんだ、バカタレ!!」
「す、すみません…」
「なにも落とすことないだろうに…」
「おい仙蔵!これはお前んとこの後輩が原因だからな!お前が責任もって医務室に運んでやれ!俺はそこまでやってやる義理はない!」
「勿論だ。喜八郎にも叱っておこう」
「あ…あの!潮江くん!」
「あ?!」
「ありがとうございました…!」
「…ッ、二度目はないと思え!」
「なんなんだ、あの柔らかさは…」
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