「こうして見ると…」
「姫様そのものだな…」
「どっちが本物か分かんない…」
「それでは、手筈通り六年い組は小鈴の護衛を。六年ろ組が姫様の護衛につき、ヒトエウメ城に向かえ。六年は組は各々分散してもらいたいんだが…」
「伊作はこっちに来るなよ」
「な、なんでさ!」
「小鈴の不運が倍増したらどうするつもりだ」
「う、確かに…」
「じゃあ、留三郎がそっち行けばいいんじゃないか?」
「文次郎と勝負できるし一石二鳥…モソ」
「なんだ?俺の力を貸してほしいのか?」
「だぁれが!不運が移るだけだ!」
「俺は不運じゃねえ!」
「まぁ、これで体制は整ったな…」
「姫様…善法寺くん達の言うことちゃんと聞いてくださいね」
「お主こそ…死んだら許さんからな」
「…気をつけます」
「それでは、我々は先に行く。姫様のこと頼んだぞ」
「小鈴さん…怪我しないでくださいね!」
「帰ってきたら一緒におうどん食べにいきましょうね!」
「バイトも手伝ってもらいますからね!」
「雷鳴の丘はクロツルバミ城を超えた先にあるのか…」
「またクロツルバミ城方面かよ…」
「ここまで縁があるとクロツルバミ城に呼ばれてる気さえするな…」
「俺たちも六年生だ…クロツルバミ城の求人に応募したら一発で採用されるんじゃねえか?」
「ダメです」
「あんな評判の悪い城…命がいくつあっても足りません…」
「お、おい小鈴?」
「ドクタケより最低です…」
「じょ、冗談だって…」
「うぅ…」
「女泣かしてんじゃねーよ、バカ留」
「う、うるせえ黙ってろ!」
「分かったから、泣くな…」
「すみません…」
「…さ、雷鳴の丘に向かうぞ」
「あ…」
「どうした?」
「ここは…」
「蓮之介殿が息を引き取った場所か…」
「亡骸は…ないな」
「小鈴?」
「おい、なにしてるんだ」
「汚れるぞ」
「ありました!」
「なんだ?」
「四ツ葉のシロツメクサです!」
「シロツメクサ?」
「シロツメクサは葉っぱが分かれていて、一ツ葉なら始まり、三ツ葉なら希望、四ツ葉なら幸運という意味があるんです」
「四ツ葉の発生確率は三ツ葉のシロツメクサ一万本に対して一本の割合で、とっても珍しいんですよ」
「…!」
「よかったらどうぞ」
「なぜ私に…」
「立花くんにはいつもお世話になってますから…お礼です」
「…いや、それはお前が持っていろ」
「え?」
「…昔、シロツメクサをもらったことがあるんだ。今みたいに」
「そうでしたか…でしたら、これは善法寺くんに!」
「お前が持っておけと言ってるんだ!」
「伏せろ!」
「クロツルバミ城の追手か…」
「急ぐぞ」
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