03
「んーっ」
「よ!元気か?」
「体はもう大丈夫なのか?」
やっと退院できてのびーっと両手を伸ばしていると、誰かに声をかけられた。くるりと後ろを振り向くと、同じ顔をした綾瀬兄弟がそこにいたのだ。
「うん、お陰様で」
「めっちゃ爽やかじゃん」
「憑き物がとれましたーみたいな顔しやがって…」
「いやぁそれほどでも」
「「うわ、きんも」」
そんな彼らに微笑むとどこか呆れたように肩をすくめるサツキ。イツキの言葉に頭をかくと二人の声が重なった。
「ネジ、大丈夫!?」
「ん?」
「誰か呼んでくるわ!」
そのまま二人と歩いていると、テンテンの声が響き渡ってきた。はっと顔をあげるとテンテンが草むらから飛び出してきたのだ。
「って、ナツメ!」
「テンテン、どうしたの?」
「ちょうどいいところに!こっちにきて!」
ナツメを見るなりはっと目を見開くテンテン。なにかあったのだろうか。そう疑問を抱いた直後、テンテンに手を引かれたナツメは彼女と共に草むらの中へと吸い込まれていく。
「ネジ…!どうしたの?」
「チャクラを使いすぎただけだ…」
「見せて…」
テンテンに導かれるようにしてやってきたそこにはネジがいたのだ。どうやらチャクラの使いすぎで体が動かなっくなっているらしい。大木に背中を預けながら座り込んでいた。
「お前、その術は…」
「中忍試験でボロボロになった時、急に使えるようになったんだよねー」
「白眼」
そんな彼に明遁術をかけると、白い目を開眼させたネジ。ネジの目にはナツメのチャクラが自身の体に流れ込んでいるのが目に映った。
「自身のチャクラを流し込んでいるのか…」
「そ」
「治してくれて感謝しているが、あまりその術を使わない方がいい…」
どうやらナツメのチャクラには治癒力が備わっているらしいが、その力にも限界があった。ナツメの目が充血していたのだ。
「え」
「右目が充血しているぞ…」
「うっそ、まじで!?」
「でも、お前なら大丈夫なんじゃね?」
「自分で治せるっしょ」
今は片目だけだがこのまま力を使い続ければいずれ両目ともー…と想像しながらナツメの頬に手を添えて、そっと目尻を撫でたネジ。彼に指摘されたナツメはっぱっとネジに翳していたた手のひらを離して鏡を見やる。
「つーか、そんな術使えるなら医療忍者になれば?」
「うーん、医療忍者には興味ないんだよねー」
「なんでだよ」
「医療忍者には良い思い出がなくってさー」
「なんだそれ」
どこから取り出したのかわからないが鏡を覗き込んでいいるナツメに提案してみたイツキ。だが、ナツメは医療忍者には興味ないらしい。そんな彼女の返答に、綾瀬兄弟は同じ顔をしながら肩をすくめた。