幸せのメロディー(伊・墺ほか)

今日はとっても天気が良かったのでオーストリアさんの家へ行ってきました!
俺が住んでたときよりはずいぶん小さくなってしまったけれど、それでもオーストリアさんの家は古くて立派です。
そしていつでもきれいに掃除されてます。

いつものように呼び鈴を押して待ってたけど(勝手に入って怒られたことがあるからね)、いつまで経っても来てくれないのでドアノブに手をかけたら何の違和感もなく開いちゃった!

足音を忍ばせてそっと家の中に入ると、オーストリアさんが呼び鈴に全く気付かなかった理由がわかった。


昔のオーストリアさんは、今とは比べものにならないくらい怖くて(今も礼儀にうるさいのは変わらないけどね!)、だけど俺はオーストリアさんのこと嫌いにはなれなかったんだ。
むしろ好きだったよ。
オーストリアさん自身もだけど、オーストリアさんの奏でるピアノの音が特に。

軽やかで思わず踊り出したくなるようなメロディー。
悲しくて知らないうちに涙が流れ出してしまうようなメロディー。

ピアノはオーストリアさんの化身なのかな?
言葉よりもずっとたくさんのことを語ってくれる。

だけど、俺が一番好きだったのは、


「おや、イタリア。そんなところにいないで、中に入って座ってお聞きなさい」


そう言って、オーストリアさんが呼んでくれて、
ハンガリーさんとか神聖ローマとかみんなでオーストリアさんのピアノを聞く時間なんだ。
オーストリアさんのピアノの音はやさしくてあったかかくて、とっても幸せな気分になるんだ。

俺にとって(みんなにとってもかな?)それは幸せの象徴。
幸せのメロディー。

だから俺は迷わず、

「はい、オーストリアさん」

そう答えて、あたたかい幸せな場所へ足を踏み入れたんだ。

ALICE+