建物内に入ると、まるでUSJのような全貌が見てとれる。
誰かが
「すっげー!!USJかよ!!?」
と言ったが、ウソの(U)災害や(S)事故(J)ルーム……ほんとうにUSJというネーミングだった。
「スペースヒーロー『13号』だ!災害救助でめざましい活躍をしている紳士的なヒーロー!」
「わーー私好きなの13号!」
盛り上がっている緑谷くんと麗日さんがとても微笑ましい。
オールマイト先生と相澤先生と13号先生の3人体制のはずだが、オールマイト先生は来ていないようだ。
「えー始める前にお小言を一つ二つ…三つ…四つ…」
お小言ってなんだろう。
「皆さんご存知だとは思いますが僕の"個性"は"ブラックホール"。どんなものでも吸い込んでチリにしてしまいます」
「その"個性"でどんな災害からも人を救い上げるんですよね」
緑谷くんの発言に麗日さんもコクコクと激しく頷く。
しかし私にはなんとなく先生の言わんとしていることが予想できる。
「しかし簡単に人を殺せる力です。皆の中にもそういう"個性"がいるでしょう」
間近で"個性"を使用して人が人を殺す場面を目撃した私には常にその考えがあった。
「超人社会は"個性"の使用を資格制にし厳しく規制することで、一見成り立っているようには見えます。しかし一歩間違えれば容易に人を殺せる"いきすぎた個性"を個々が持っていることを忘れないで下さい」
そう。私の"個性"だってそこそこの殺傷能力がある。
「相澤さんの体力テストで自身の力が秘めている可能性を知り、オールマイトの対人戦闘でそれを人に向ける危うさを体験したかと思います」
そうだ、要は使い方なんだ。
「この授業では心機一転!人命の為に"個性"をどう活用するかを学んでいきましょう。君たちの力は人を傷つける為にあるのではない。救ける為にあるのだと心得て帰って下さいな。以上!ご清聴ありがとうございました」
そう言い切った13号先生はとてもかっこよかったし、その言葉は心に響いて胸が熱くなった。
麗日さんはステキー!と言い、飯田くんだってブラボーブラボー言いながら拍手している。
しかし同時に、なぜだか自分でもわからないが心の奥底にもやもやが広がるのを感じた。
「そんじゃあまずは」
「…?」
「一かたまりになって動くな!!」
「え?」
「13号!!生徒を守れ!!」
「何だアリャ!?また入試ん時みたいなもう始まってんぞパターン?」
切島くんの危険を察知していない声に思わず言ってしまった。
「ちゃう!切島くんあれは」
「動くなあれは敵だ!!」
あんな大量の敵!!たくさんの悪意!!
あまりに恐ろしくて全身に鳥肌が立った。
「13号に…イレイザーヘッドですか…。先日頂いた教師側のカリキュラムではオールマイトがここにいるはずなのですが…」
「やはり先日のはクソ共の仕業だったか」
「どこだよ…せっかくこんなに大衆引きつれてきたのにさ…オールマイト…平和の象徴…いないなんて…」
ゾッとした。
「子どもを殺せば来るのかな?」
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