*野外ステージ*


「樹の行きそうな場所っていったら、ここなんだけど…」


野外ステージに行くと、観客席の一番後ろの列に座って、ステージを眺めている樹の後ろ姿があった



「やっぱり、ここにいた」


樹「…!……やあ!俺のガールはさすがだね」


もう見つかっちゃったと言わんばかりに、樹は笑顔を見せる



「樹のことなら何でもお見通しです☆」


樹「適わないな、うちのお姫様には(笑)」


あたしはそっと樹の隣に座った



「翼が、心配してたよ?入科オーディションには間に合うように来てって」


樹「…正直、気が進まないんだけどね」



「知ってる。」



樹「名前も審査には加わるんだろ?」



「うん、ルチアとしてね。おじい様の決定だから、しょうがないけど」



樹「なら、ナイト(騎士)の俺としては一緒に行かないと、ね。我らのお姫様を守らないと(笑)」



………ちゅっ!


そう言って、樹はあたしのおでこにキスをした



「もうっ/////」


樹「なーに?赤い顔して(笑)」


「学校だよ?誰かに見られたら…」


樹「俺は別に構わないけど?(笑)」


ちゅっ…/////


すると、今度はさっきよりもずっと深くて長いキス



「…っんん!///い…つき」



樹「いいね、その顔。もっと…俺に見せて?名前」



ぼーっとする。

あったかくて、

優しくて、ふわふわして



力が抜けていく体を樹に任せて、あたし達は長い口づけを交わした