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『…あぁ……うん…そうだよ…』
いつもの昇降口。
昼休み、私は近くの教室に用があって其処を横切った
殆ど人通りの少ない其処から愛しい人の声が聞こえる…
穏やかな口調、優しい対話。
あの人は…
私は気になって昇降口の階段を覗いてみた
『あ……神城先輩』
生憎先輩は通話中。
先輩は待って、と言うように手を私の前に差し出している
『ん、分かった。…じゃあまた今度ね』
ピッ
先輩は電話を切ると私に笑顔を向けて来る
『やぁ、***ちゃん。ごめんね、電話中で』
通話中と同じ柔らかな声で微笑んでいる
「あ、いぇι私も電話中にお邪魔しちゃって申し訳ないです;;相手の方大丈夫でしたか?」
『ぁあ、別に平気だよ。なんか休日に女の子から遊び誘われちゃって…』
ドクン…
「へ、へぇ…そうなんですか〜あは、は…神城先輩は優しいから…」
胸が痛い…
大好きな神城先輩を独り占めしたい
でも、そのせいで…私のせいなんかで束縛なんてしたくない。。。
まだ私は、想いなんて伝えてないんだから…
『?…そうでもないよ、僕だって断る事だってある』
「そう…なんですか?あぁ、他の女の子に誘われちゃいますものね、皆大変だなぁ…先輩の先約」
私のその一人なんだろう…
夏休みの誘いも前の予定がキャンセルになっただけの偶然だったし…
「Σあ!!私この資料運ばないといけないんだった;;じゃあ先輩、失礼しました!!」
『あ…***ちゃん…』
先輩が何か言い掛けたのも聞こえなかったふりにして、
私はその場を後にした…
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