4



沈黙に絶えられず口を開いたのは私の方だった


「何で一ノ瀬さんが此処に…?」

『さあな、何故だと思う?』

質問を質問で返させる始末…
いつもより一ノ瀬さんの声は厳しく鼓膜に届く

「……わかりません」

少し俯いたままそう言うと、呆れたように貴方は

『昼に様子を見ようと行ったら、どこぞの女が見知らぬ男と此処に向かうのを見てな…』

「うう゛……ι」


怒られるな絶対…


『あれほど言っただろう?男には気を付けろと』


しかし出てきたのは緩やかな優しい声
何処となく切ないその声は少し擦れる

またもや私の体は一ノ瀬さんの胸に埋もれると
痛いほど強く抱かれる


「一ノ瀬さん…?」

『正直…不安だった…今も』

「え?」

『#***#が離れていくようで…怖くて…』

「………」


いつもと違う一ノ瀬さん…貴方も私と同じ気持ちだったんだ


「私も…不安でしたよ?」

強く抱きしめられた腕にそっと手を添えて
私は緩やかに笑った

「私怖かったんです…同じ職場で貴方専門の秘書もしているのに、距離が遠くて…」

『………』

「我侭だけど、もっと…構って下さい…もっと私を見て下さい…」

『………』

「今日、一ノ瀬さんは私の事を見ていてくれたんだって感じたら嬉しくて…」

『…#***#……』




「私は、貴方が好きだから…」




言い終わるか終わらないかの最中で
貴方のキスが振ってきた

何度も何度も名前を呼ばれて
その度に確かめ合うようなキスが私に降りてくる


『俺も…愛している』


甘く甘く深い口付けは…私を心底安心させる
鳴々やっぱりこの人が好きなのだ、と















END
オマケ&あとがき⇒

- 50 -


[*前] | [次#]
ページ:



生意気な餓鬼。 index