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沈黙に絶えられず口を開いたのは私の方だった
「何で一ノ瀬さんが此処に…?」
『さあな、何故だと思う?』
質問を質問で返させる始末…
いつもより一ノ瀬さんの声は厳しく鼓膜に届く
「……わかりません」
少し俯いたままそう言うと、呆れたように貴方は
『昼に様子を見ようと行ったら、どこぞの女が見知らぬ男と此処に向かうのを見てな…』
「うう゛……ι」
怒られるな絶対…
『あれほど言っただろう?男には気を付けろと』
しかし出てきたのは緩やかな優しい声
何処となく切ないその声は少し擦れる
またもや私の体は一ノ瀬さんの胸に埋もれると
痛いほど強く抱かれる
「一ノ瀬さん…?」
『正直…不安だった…今も』
「え?」
『#***#が離れていくようで…怖くて…』
「………」
いつもと違う一ノ瀬さん…貴方も私と同じ気持ちだったんだ
「私も…不安でしたよ?」
強く抱きしめられた腕にそっと手を添えて
私は緩やかに笑った
「私怖かったんです…同じ職場で貴方専門の秘書もしているのに、距離が遠くて…」
『………』
「我侭だけど、もっと…構って下さい…もっと私を見て下さい…」
『………』
「今日、一ノ瀬さんは私の事を見ていてくれたんだって感じたら嬉しくて…」
『…#***#……』
「私は、貴方が好きだから…」
言い終わるか終わらないかの最中で
貴方のキスが振ってきた
何度も何度も名前を呼ばれて
その度に確かめ合うようなキスが私に降りてくる
『俺も…愛している』
甘く甘く深い口付けは…私を心底安心させる
鳴々やっぱりこの人が好きなのだ、と
END
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