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流石に今の言葉には堪えきれなかったのか。
***は苦い微笑を浮かべて、丸椅子を立った。
その光景を俺は少し諦め半分な気持ちと、
やっぱり人間はそんなもんだと思った。
しかし、***は其処から動こうとしない。
俺を見つめて立ち尽くしている。
暫くして、***は大きく息を吸った。
「あっそ。何とでもどうぞ…?
でも私は華原君が好きだから。」
捨て台詞と共に、俺の唇に何かが触れた。
『…!?』
甘い甘い…香り。
そのまま***は後ろを振り返り、保健室を出て行った。
静かな部屋に響いた戸が閉まる音。
自分の丸くした目。
一瞬真っ白になった…
俺は唇に指を当てて甘い感覚に触れる。
『……ッ』
即座に何度も手の甲で拭った。
しかし***のその独特な香りが鼻に残る。
拭いきれない…
その女。
『…何、なんだよ…っ』
俺の頭を霞める…その女。
多分、惚れてしまったんだ
…俺が。
素直になれない自分と。
素直な君に…
俺は今、何をすれば良いんだ……?
まだ霧のかかるこの想いを何時かお前に伝えられるだろうか…
「大好きだよ…」
俺には聞こえない。
閉めた戸を背中に、***は泣きながら呟いた。
END
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