恐怖!妖怪腋嘗め現る!
「水木、わしに足の裏を舐められるのと腋を舐められるの、どちらか好きな方を選ぶがよい。ああ、どちらも嫌というのはなしじゃ。どちらもしてほしいならアリじゃがな」
ただでさえ梅雨の時期特有のじっとりと湿った空気と蒸し暑さ、それに加えて連日の雨により洗濯物が干せず溜まっていく一方で気が滅入っているというのに、文字通り汗水垂らして働いてやっと帰ってきた我が家の戸を跨いだ途端、これだ。
水木は蝙蝠傘についた雨粒を払い傘立てに立て掛けると、居間へと向かうために上がり框のど真ん中で腕組みをしているゲゲ郎の脇を通り抜けようと試みた。しかし、案の定水木が通り抜ける寸前に身体中に白く細い糸……ではなく、ゲゲ郎の髪の毛が巻きついてきて行く手を阻む。
「これ。無視はやめんか、無視は」
「はぁ……おかえりもお疲れさまもなしに意味不明な質問されたら誰だって無視したくもなるさ」
「む……確かにそれはわしが悪かったのう……おかえり水木、今日もお勤めご苦労様なのじゃ」
「ん……おい、あんまくっつくなよ」
自在に動く髪の毛に引き寄せられ、ゲゲ郎の腕の中にすっぽりと収められ頭を撫でられる。いい歳をして子供のように扱われることに気恥しさや抵抗感がないといえば嘘になるが、他ならぬゲゲ郎が相手ならば、満更悪い気はしないのも事実であった。
無条件に甘やかされる心地良さを、水木はもう知ってしまったのだ。
抱き締められて一瞬流されかけたが、ジメジメとした暑さをものともしないゲゲ郎のひんやりとした白い肌に、営業で一日中外を歩き回り汗に塗れた自分が触れるのは悪い気がして、そっと彼の胸を押し返して腕の中から抜け出そうと藻掻く。しかし、髪の毛の拘束に怪力を誇る二本の腕が加われば兵隊あがりとはいえただの人間である水木に逃れる術はない。
こちらの気遣いなどお構いなしに、あろう事かゲゲ郎は鼻先を水木の旋毛に埋めたかと思うと、すう……と深く息を吸い込んだ。ゲゲ郎はこれを水木吸いだなどと宣い、風呂上がりや共寝した時なんかに何度かされたことがあるため慣れているといえばそうだが、身を清める前にやられるとなると話は違ってくる。
「っ、やめろ!やるならせめて風呂入ってからにしろ!」
「む……そりゃ石鹸の香りの水木を吸うのも好きじゃが……わしは前々から洗い清められる前のおぬしの匂いを堪能したかったんじゃ……!」
特に今日みたいに煙草と汗と雨と体臭の混じった匂いは堪らない、と。ゲゲ郎は欠けた左耳の裏をべろりと舐めて囁く。
「臭うのぉ」と揶揄うような声色に、カァ、と火がついたように顔が熱くなった。いい歳をした成人男性といえど、体臭についてあけすけに言われれば……それも好いた相手ともなれば、羞恥でどうにかなりそうだった。
「も……何なんだよ……臭いだなんだって、そんなに俺を馬鹿にして楽しいのか……っ」
「はぁ?おぬしはさっきわしが言ったことをもう忘れたか?まったく、何故そう物事を悪い方にばかり受け取ってしまうやら……つくづく難儀な男よの」
やれやれ、と呆れたように肩を竦めて態とらしい大きな溜息をひとつ零すと、ゲゲ郎は水木の腰を鷲掴みグッと強く引き寄せた。彼の身体と自分の身体とがぴたりと密着したかと思うと、丁度臍の下あたりにごり、と硬い感触が押し付けられる。
「ひ、ぅ……♡」
それが何かわからないほど初心ではない。着流しを押し上げ猛々しく勃ちあがった立派な魔羅が、早くこの胎を犯させろと自分を求めているのだと理解した途端、反射的に腹の奥がきゅんと疼いた。
「わかるか、水木。おぬしの汗に塗れた濃ゆぅい匂いで、わしはこんなに興奮させられておるのじゃぞ……?」
「あ……♡っ、そんな……♡悪趣味すぎんだろ……っ♡」
「ヒヒ……そも、妖というものは暗くてジメジメして不潔なものを好むのよ。と言ってもわしは垢を嘗めたり便所を覗くような趣味もないし、数年風呂に入らんねずみの悪臭には辟易させられるが……まぁ、それも水木のものなら吝かではないな、うむ」
「ッ、これだから妖怪ってやつは、信じらんねぇ……!」
こちらの羞恥を煽るようなゲゲ郎の物言いに、口をついて出た悪態は笑ってしまうほどに震えている。きっと頬も紅潮しているに違いない。無意味とわかっていても顔を隠そうとする水木の無駄な足掻きを、ゲゲ郎はつい、と瞳を細めて楽しげに暫し眺めた後、グリグリと一層強く下腹に腰を押し付けた。
「ほ、おぉっ……♡」
ドクドクと力強く脈打つ硬い肉杭の感触に、散々食い荒らされてきた身体は否応なしに快楽への期待で甘く疼いてくる。
熱い、硬い、大きい……あの大きな魔羅で滅茶苦茶に突かれる想像をするだけで、すっかりと火の点いてしまった身体は急激に淫らな熱を帯びていく。
労働で草臥れた顔つきがぐずぐずに蕩けてきたのを横目で確かめると、好機を逃さんとばかりに紅く茹だった左の耳朶に唇を寄せる。
「水木、先程の質問の答えをまだ聞いとらんかったなぁ……さて、」
どちらを選ぶ?と、普段の声色より数段低く掠れた声で囁かれ、色気の詰まったそれに唆された水木は理性の溶けかけた頭で逡巡した後、蚊の鳴くような声で「腋……」と答えてしまっていた。
にんまりと三日月のような笑みを口元に湛えたゲゲ郎が放った心底愉しそうな「承知」の二文字に、この先己を待っているであろうろくでもない行為への恐れと諦めと、ほんの少しの期待とが背筋を奔り、水木の身体を戦慄かせた。
***
「ゲゲ郎……っ!も、十分だろぉ!」
「それを決めるのはおぬしではない。わしはまだまだ堪能していたいのじゃ……」
髪の毛でグルグル巻にされたまま寝床に運ばれ、あっという間に身ぐるみを剥がされて布団に横たえさせられたかと思うと、ゲゲ郎は期待で尖った胸の頂きや魔羅、縦に割れた後孔には目もくれず、水木の左腕を万歳のポーズのまま固定させると鼻先を腋の窪みに突っ込み、夢中で匂いを嗅ぎ始めた。
足の裏よりは多少マシ……のような気がして選んだものの、暑さと湿気でじんわりと濡れ、汗と体臭が混じりむわりと酸っぱい臭いのする場所を嗅がれて水木にとってたまったものではない。そんなところはわざわざ嗅いだりするものではないのに、ゲゲ郎は先程から水木の腋に顔を埋めてうっとりと堪能している。
「はぁ……この蒸れた臭い……たまらん……♡」
臭いと顔を顰められるのも辛いが、こうも恍惚とされるのもかなり居心地が悪い。楽しそうなゲゲ郎とは反対に、手持ち無沙汰でどんな顔をしていればいいのか分からずにモゾモゾと身動ぎをしていると、ゲゲ郎は舌を尖らせてぺろりと腋を舐め上げた。
「んひ……ッ!?♡」
生暖かい濡れた感触に、水木は思わず素っ頓狂な声を上げて咄嗟にゲゲ郎を押しのけようとしたが、四肢に巻きついた髪の毛がそれすらも許さない。人並みに毛の生え揃ったそこをざりざりと舐めつけられ、くすぐったいような気持ち悦いような危うい感覚に、水木は頭を左右に振って身悶える。
「や、やめ……っ!ぁ……♡お、おいっ!」
毛の薄い男は女の子のようでナヨナヨしていて情けないと嘲りを受けるのはよくあるため、濃くも薄くもない己の体毛について深く考えたことなどなかったが、こんなふうに欲を伴ってじっくりと舐められると、途端に恥ずかしいもののように思えてくる。
「ん、しょっぱいのう……昼間たくさん汗をかいて働いたのじゃな。本当に、水木には頭が上がらんわい」
なんて、言動だけは殊勝なゲゲ郎だったが、その舌使いは巧妙かつ厭らしい。じゅるじゅると大きな音を立てて吸われたり、舌先で窪みをちろちろと擽られたり、ゲゲ郎はまるでそこを性器に見立てて執拗に愛撫を施してくる。
もちろん、腋なんて性感帯でもなんでもないのだから、どれだけ愛でられたところで快感を得るはずはない。ない、はずなのだが……。
「ふぅ、んっ……♡ん……ッ♡はぁ……♡」
触れられても擽ったいだけだと思っていたのに、ゲゲ郎の舌や吐息や鋭い八重歯がそこを掠めると、肌が粟立ち股間が段々と熱を持って頭をもたげてくる感覚に水木は焦りと困惑を覚える。
もう何度も褥を共にしているのだから恥もクソもあったものではないが、如何に自分が抱かれている側といえど水木にも男のプライドがある。こんなはしたない自分を知られたくなくて、拘束に抗いながら必死に内腿をすり合わせて誤魔化そうと躍起になる。
「どうした水木、小便か?」
「ち、違うっ♡何でもねぇ……っ♡」
ジッと紅い目玉が水木を捉える。人間では有り得ない妖しい光を放つ虹彩に見つめられると、骨の髄まで見透かされているような薄ら寒い心地を覚え、蛇に睨まれた蛙の如く呼吸すら忘れて動けなくなってしまう。
「ふむ……まぁ、よいわ」
まるで子供の粗相を敢えて気付かぬふりをしてやっているような余裕の口ぶり。事実、ゲゲ郎には水木の拙い隠し事などすべてお見通しなのだろう。知ったうえで、水木の反応を面白がっているのだ。
(馬鹿にしやがって……!)
水木とて、ゲゲ郎が本気でこちらを見下していたり馬鹿にしているとは思ってはいない。見た目はそう歳が変わらないように見えても彼は何百年も生きている妖怪なのだから、ふとした時に水木を子供のように扱ってしまうのも無理はない。ただ、埋まらない種族や経験の格差を突きつけられているようで、どうしても悔しくなってしまうのだ。
せめて気持ちだけは負けないよう、生理的な涙が浮かぶ瞳にキッと力を込めて見つめ返す。
────そんな態度こそがゲゲ郎を喜ばせ、煽っているのだとは本人は気付いていない。
ゲゲ郎は人知れずニィ、と笑みを深めると、徐に舌を引っ込めて顔を離した。唾液で濡れた腋が空気に触れてひんやりと冷たい。
あんなに執心していたくせに呆気なく離れていくゲゲ郎に少し引っかかりを感じたものの、これでようやく普通に身体を重ねることができると水木は安堵のため息を吐いた。しかし、ゲゲ郎は髪の毛の拘束もそのまま、身体を起こして水木の傍らで膝立ちになる。何をするのか予想もつかず、彼を見上げる視線に不安を滲ませつつ動向を見守っていると、ゲゲ郎は着流しの裾を割り、そこに隠れていた魔羅を露わにした。
勃起し、肥大して赤黒い竿がびきりと血管を浮かび上がらせて天を仰ぐその様に、水木は思わず唾を飲む。体格に見合った立派なそれは雄々しく反り返り、男の象徴に相応しい威圧感と圧迫感に満ち溢れている。長さや太さも規格外だが、特に凶悪なのはボコリと張り出した雁首だ。腹のしこりや最奥の肉の輪をゴリゴリと容赦なく犯し、一突きで脳天まで衝撃が抜ける法悦を散々教えこまれた身体は、その味を期待して浅ましく疼いてしまう。
「は、ぁ……♡ゲゲ郎……♡」
早く、早く、はやく。彼の魔羅で貫かれて、訳がわからなくなるくらいめちゃくちゃに掻き回されたい。あの硬くて太いもので、気が狂うまで突き上げられたい。
そんな淫猥な欲望に思考が塗り潰されていくのを感じる。無意識に舌を伸ばし、お預けを食らった犬のように浅い呼吸を繰り返す。
「ふ……そう切ない顔をするでない。もう少し遊んだらたぁんとくれてやるからのう」
あやすようやなたらりと口の端から垂れた唾液を白い指先で拭う。ゲゲ郎は長大な魔羅に手を添えて持ち上げたかと思うと、先程好き勝手に嬲った腋に先端をぐりぐりと押しつけ、肌に浮いた汗と亀頭から滲む粘ついた先走りを混ぜるように何度か擦りつけた後、腰を前後させ窪みを穿ち始めた。
「ッあ……♡ん、ひぃっ……♡お、おい!何して……っ、もうそこはいいだろ!?」
「ん〜……だってわし、一発目は水木の助平な腋まんこに射精すって決めたんじゃもん♡」
「こンのジジイ……っ!なにが『もん』だ!かわいこぶってるくせに言ってることただの変態だろ!」
「はぁ、腋の一つや二つ貸すくらいよいではないか、水木は器が小さいのう……それとも、こちらが疼いて我慢ならんか?」
「ヒッ!?♡♡♡うぅ〜……♡♡♡」
まるで筆先のような髪の束が後孔の縁をスリスリ♡と悪戯に擽る。ゲゲ郎の魔羅を目の当たりにしただけでヒクヒクと物欲しげに震え、腋などではなくここを暴いてくれと切なく訴えかけていた。期待感から女の愛液のようにダラダラと垂れ流しになっていた先走りを白銀の髪が器用に掬い、クチュクチュと浅いところを焦らすように抜き差しすると、快楽に従順な身体はもっと強い刺激を欲してカクカクとみっともなく腰が揺れる。
「あ、うぅ……♡♡♡ゲゲ郎ぉ……♡♡♡髪、やだ……もっと、ちゃんとぉ……♡」
恥を忍んで媚びた目つき、表情でゲゲ郎を求め誘っているというのに、当の本人は褥に似つかわしくないのらりくらりとした笑みを浮かべて目を細めているだけ。魔羅はおろか指すらも与えることなく、髪の毛で児戯のような愛撫を後孔に施したままゲゲ郎は再び腋肉へ熱く滾った一物を押しつけ始めた。
「くひっ♡ん、ぅっ……♡いやだ、そんなとこ気持ちよくねぇ♡ちゃんと挿れろよぉ♡」
緩やかだった抽挿は段々と激しさを増していき、パンパンと肉と肉とがぶつかり合う音は情事のそれとまったく同じなのに、刺激が足りない。決定的な快楽を得ることができず、生殺しのままポルノドールにするように性を吐き出す為だけに身体を使われている。それは耐え難い羞恥と屈辱のはずなのに、被虐の気質を持つ水木は本人すらも自覚のないまま仄暗い倒錯的な悦びに打ち震えていた。
「ふ、ふぅっ♡……っ♡♡あ、んあ"ぁっ♡♡♡ぁ……♡やだっ……♡♡♡ちんぽ欲しぃ♡♡♡」
「ちゃんとここに挿れておるじゃろ?水木は腋もおまんこみたいにムチムチの熱々で具合がよいなぁ、気持ちよいぞ♡」
「ちが……♡そこ、おまんこじゃねぇ……!♡♡♡」
「ヒヒ、今は違くともゆくゆくはこの身体のどこを触っても快感で悶え狂って果てる、西洋の淫魔も裸足で逃げ出す淫乱にしてやろうかの……♡そうしたらもう仕事に行くどころではなくなってしまうなぁ。仕事などやめてこの家でずっと、ずぅっとわしと交合うか、水木よ?」
「はっ……ん……♡そんな、こと……できるはずがっ♡♡♡ぉっ、ほ♡♡♡」
ずりゅん♡とズル剥けの亀頭が腋の肉を力強く抉る。本来それは快楽には結びつかない刺激のはずなのに、蜂蜜を垂らすかのようにゆっくり、じわじわと高められ焦らされた水木のそこそこデキのいい脳味噌はそれを『気持ちのイイこと』と錯覚し、学習してしまった。
「あひぃ……ッ♡♡♡う、うそ、だ……♡なんでぇっ♡おれ、感じて……!?♡♡♡」
「噓ではないぞ。ほれほれ、魔羅で脇まんこハメハメされて気持ちいいなぁ……♡」
「あへっ♡♡ひっ♡♡♡そんなぁ!♡♡♡ダメだ、ゲゲ郎っ♡♡♡腋まんこ使うなぁ……♡♡♡」
己の身体が淫らに作り替えられていく感覚に恐怖と背徳感を覚えながらも、それと同等の興奮を覚えていることに戸惑いを隠せず、無様にも自身を苛む元凶たるゲゲ郎に縋り助けを乞うことしかできない。
「ほっ♡♡♡んおぉっ♡♡♡やだ、やだぁ!♡♡♡気持ちいいはずねぇのにぃ♡♡♡イク、イッちまう……♡♡♡」
「水木、人間のつまらん常識やしがらみなど捨てよ。素直に快楽に……わしに身を任せておけば極楽と地獄、両方味あわせてやるぞ」
「ひぃ、いぃっ!♡♡♡お"っ♡♡♡あっ、あぅ……♡♡♡」
欠けた左の耳元で囁かれる色気のある雄声が水木の思考をどろどろに溶かし、胎の奥がきゅんきゅんと切なく疼く。もっともっと嬲られ犯されたいという欲望を咎めるものはもう何もなく、水木はまんまとゲゲ郎の手管に堕ちてしまった。
「はーっ♡はーっ♡♡イキたい……っ♡♡♡げげろ、イかせてくれ♡♡♡俺の身体、どこでも使っていいから♡♡♡」
「ヒヒヒ♡承知した♡」
均整のとれた見事な肉体を桜色に染め、自由のきかない身体をくねらせて懸命に慈悲を求める水木の痴態に、ゲゲ郎は満足そうに目を細める。
彼は水木の望み通り、腋への淫虐を激しくしていく。既に白濁混じりの汁でぐちょぐちょに濡れていた窪みは、ゲゲ郎の先走りを潤滑油代わりにして滑りがよくなり、いっそう淫らな音を奏でてお互いの興奮を煽る。
「んほお゛ぉっ♡♡♡すごっ♡♡♡あひっ♡♡♡ゲゲ郎のちんぽぉ♡♡腋まんこ気持ちいいよぉ♡♡♡」
「素直になれて偉いのう♡さあ、わしもそろそろ果てそうじゃ……たっぷり射精してやる、ぞっ!」
ガツン、とゲゲ郎が一際強く腰を突くと、はち切れんばかりに膨らんだ玉袋がせり上がり、先端から濃厚な精液がびゅうびゅうと音を立てて放出された。射精の勢いが強かったため、人間のものよりも量も多く粘り気のある白濁は腋のみならず水木の顔にまで飛んで美しい顏を汚す。
「んぶっ、うぅぅ♡♡♡あ、ああ……あづい……ッ♡♡♡処女腋まんこにどろどろザーメン射精されちまった……♡♡♡」
「はぁ〜……極楽じゃあ……♡♡♡」
ゲゲ郎はいつも最奥に種付けする時と同じように射精しながら腰をゆるゆると揺らし、絶対に孕ませるとでも言いたげに子種を水木の腋に塗り込める。普段滅多に触れることのない部位に感じる熱く雄々しい子種汁の感触に、触れてもいない水木の魔羅からぴゅっ♡と情けない精液が僅かに漏れた。
「あぁ、あっ♡♡♡意味ねぇのにちんぽ擦りつけるのやめろよ……♡♡♡」
「むぅ、しかしなぁ水木。かの摩耶夫人は脇からお釈迦様を産み落としたのだぞ?ひょっとしたら、ひょっとするかもしれんなぁ♡」
「ばか……♡」
軽口を交わしていると、ようやく射精を終えたゲゲ郎が名残惜しげに腋から魔羅を離す。水木の腋は散々嬲られたせいで真っ赤に熟れて腫れ、汗と白濁とでベトベトに汚され、精液の青臭さと汗の饐えた臭いで酷い有様だったが……正直、興奮している。
「ゲゲ郎ぉ……♡」
髪の毛の拘束から解き放たれた水木はゲゲ郎の股座に擦り寄り、お前の趣味に付き合ってやったのだから、次はこちらの番だろう?と、そんな意味を込めて熱に浮かされた眼差しで愛しい恋人の紅い瞳を見つめる。
「なぁ……孕ますなら、やっぱこっちだろ……?♡」
腋に纏わりつく子種を指に絡ませ、尻たぶを割り開いてひくつく後孔を自らの手でくぱ……♡と割開く。先程少ししか触れられていなかったが、ゲゲ郎の魔羅に耕されたそこはもうすっかり雄膣と化し、真っ赤な肉壁がヒクヒクと震えて子作りを今か今かと待ちわびている。
経験も手管もゲゲ郎の方が何枚も上手だというのに、水木のこういう素で相手を煽る態度に理性を奪われかけてしまう。
「はっ、小童が言いよる……望み通り、孕むまでくれてやるわ」
「ん、ちゅ……ッゲゲ郎、早く……はやくっ……♡♡♡」
その長駆に似合わぬ俊敏な動きで水木に覆い被さり、肉食動物の捕食を思わせる激しさであえかな呼吸ごと奪うような口づけを施こしながら水木の左脚を肩に担いで交尾の体勢を整える。一度精を吐き出した程度では硬度を失うことのない逞しい魔羅を蕩けた雌穴に一切の容赦もなくズブズブと埋めていき、手始めに腹の内側に在る泣き所を寸分のズレもなく的確に穿つ。
「ッ、お゛♡♡♡あ゛っ♡♡♡きたぁ……♡♡♡これ、これぇ♡♡♡欲しかったやつぅ……♡♡♡」
ようやく与えられた直接的な刺激に、まるで悦びに咽び泣くかのように水木は潮を吹いた。たん、たん、とゆったりとした律動に合わせてショロショロと白濁混じりの潮を吹く雌以下の雑魚アクメを繰り返す姿に、ゲゲ郎は隠しもせずに口元を歪ませる。
「ほっ♡おっ♡♡♡お゛っ♡♡♡」
「そんなに下品な声ばかり出しおって、少し前までは破瓜したばかりの処女ようにおぼこかったというのに、すっかりいやらしい身体になってしまったのう……♡」
「お前がっ♡♡♡俺をこんなふうにしたクセに……!♡♡♡んおっ♡♡♡お前のちんぽでしか満足できなくなっちまったんだからな♡♡♡これじゃあ結婚もできねぇ……責任取れよぉ♡♡♡あ゛っ、あ゛が、あぁっ♡♡♡」
「安心せい、水木がヨボヨボの爺さんになってもちゃあんと変わらず可愛がってやるわい♡死して肉体から魂が抜け出しても閻魔の処へは行かせん、捕まえて魂も犯してやろうなぁ♡一生、永遠に、わしからは逃げられんぞ♡」
「はひっ♡♡♡お、お゛ぉ……ッ!♡♡♡イグ、イグイグイグッ♡♡♡」
嬉しいじゃろう、水木。と、甘い甘い毒をたっぷりと含ませた声は脳髄に染み渡り、愛しい男が手招く甘美な破滅への誘いの言葉だけで水木は絶頂へ昇りつめてしまった。
「おほ、おほぉっ……♡♡♡あ゛〜〜〜♡♡♡イッてる、アクメ止まんないぃ♡♡♡」
「うむ、うむ。気持ちいいなぁ水木……♡もっとわしにその可愛い顔を見せておくれ……♡」
余韻に浸る間も与えられずにゲゲ郎は腰の動きを再開させる。魔羅でごちゅごちゅと執拗に泣き所を嬲り続けながら、汗やら涙やら鼻汁やら涎やら顔から出せるものをすべて垂れ流しにしている、銀幕スタァばりの男前が台無しのだらしないイキ顔へねちねちとしつこく接吻の雨を降らせる。流れ出たものを余すことなく長い舌で舐り、啜り終えると次は欠けた左耳にかぶりつく。薄赤に染まったそれは形もあいあまって桜の花弁のようで、愛おしくも憎々しい気持ちにさせられ、ついガブリと強く噛んでしまう。
「ぎゃっ!?♡♡♡い、痛ぇ……っ、ばか!噛みちぎるつもりか♡♡♡」
歯型がくっきりと残るほど噛まれ、水木は非難の声をあげたが、被虐趣味の雄膣はぎゅっと魔羅を抱き込んで悦びでうねうねと蠢いていた。身体は正直とはまさにこのこと。本当に、可愛いことこの上ない。
一頻り顔を愛でたところで、次は適度に鍛えられた胸筋の真ん中でぽつんと勃つ果実へ標的を移す。右の乳首は幼気な茶桃色で、左の乳首は戦争で負った大きな傷と同化して色素が沈着していた。
耳もそうだが、水木は傷跡に触れられると弱い。単純に皮膚が薄くなっているという物理的な理由も然る事乍ら、己の瑕疵を愛でられているという感覚が堪らないらしい。だからあまりしつこく弄るなと初めのうちから釘を刺されていたが、ゲゲ郎がそれを律儀に守ったことは殆どない。
「ひっ!?♡♡♡あっ、そこは……っ♡♡♡やめ……♡♡♡」
舌舐めずりをひとつして左の乳首を唇で吸いながら舌で転がして舐めしゃぶり、左の方は硬くしこった乳頭を親指と人差し指で摘まんで転がす。その度に水木は陸揚げされた魚の如くビクビクと身体を跳ねさせ、深爪気味の爪先で布団を蹴る。じゅうじゅうと吸いながら舌先で先端を弾くと、胎の外と内がヒクヒクと痙攣を起こし、青く美しい目玉がひっくり返って白目を剥いていた。
「だ、だぇ……♡♡♡そんなとこ吸うなぁ♡♡♡ひ、おっ、お゛ぉっ♡♡♡」
「何故じゃ?わしは知っとるんじゃぞ……おぬしが夜な夜な鬼太郎にここを吸わせておったことを!倅がよくてわしが駄目な理由などなかろうて」
「ちがっ……あれは鬼太郎の夜泣きがどうしても収まらないから仕方なくだな……!」
「言い訳など聞きとうない、わし以外の男に吸わせたのならもう浮気じゃ!この、こうしてくれよう!」
「そもそもお前隣にいたのに爆睡してたくせに理不尽な……あひぃぃッ!?♡♡♡乳首取れるっ、取れちまうぅっ!♡♡♡うぁ、やぁっ♡いやだっ♡♡♡」
水木の言うことは尤もであり、ゲゲ郎も端から本気で浮気をされたなどとは思っていない。ほんの少し、妬いたのは本当だが……まぁ、これも目交いを盛り上げるためのいめぇじぷれいというやつだ。事実、仕置とばかりに乳首に八重歯を突き立ててやれば、水木は身悶えて悦んだ。
「い、痛いっ♡♡♡あ、あぁっ!♡♡♡いやだ♡やなのにぃ……♡♡♡」
いやいやと首を振る幼げな仕草と、振り乱した短い髪から飛び散る汗の働き盛りの男の臭いと、女のように胸を責められて咽び泣く姿……すべてがゲゲ郎の獣欲を煽り、狂わせる。
興奮により滅多にかかない汗を額に浮かべ、どこもかしこも熱い水木の身体を堪能しようと、浅い箇所に留めていた魔羅を後孔に白い下生えがぴったりとくっつくほど深く、重く貫く。
「ふぎゅっ……!?♡♡♡ッ、ッ……!!♡♡♡……〜〜、?♡♡♡」
ごちゅんっ♡と奥の窄まりを抉じ開けられ、水木の視界は真っ白に弾けた。それは南方で浴びた炸裂弾に似ていて、死すら覚悟するような絶望的な快楽だった。
衝撃で水木の瞳はぐるりと上を向き、あまりの衝撃に声もなく舌を突き出して二三度大きく痙攣したかと思うと、パタリと力なく脱力して失神した。
しかし、ゲゲ郎はそこで行為を中断するような男ではなかった。繋がったまま水木の身体をうつ伏せにさせると、杭を打ちつけるような勢いで上から容赦なく抽挿を始める。
「ひっ……!?♡♡♡ぁ、え゛っ……!?♡♡♡」
容赦のない刺激に無理やり現実へ引き戻され、水木はもうわけも分からず嬌声をあげるしかなかった。のしかかったゲゲ郎によって逃げるどころか僅かな身動きすらも許されず、黙って種付けされろとばかりに雄膣の中で魔羅を暴れさせる。
「やめっ、これ以上はむりだ……!♡♡♡おっ、お゛っっ♡♡♡むり、死ぬぅっ♡♡♡」
「はっ、はっ……死にそうなほど気持ちよいとな?随分と嬉しいことを言ってくれるのう、水木……♡見ておれ、わしはちゃあんと期待には応える男ぞ」
「なに……?ふぎゃあああぁっ!?♡♡♡」
自身の身体と布団の間で縮こまっていた魔羅をひんやりとしたゲゲ郎の手のひらでごしゅごしゅと擦られ、水木は夜中であることを忘れて絶叫した。その拍子に結腸が緩み、ぐぽっ!と大きく膨らんだ亀頭がめり込む。
脚をピンと伸ばして絶頂の波をやり過ごそうと足掻くが、布団に染み渡る粗相をしたかのような濡れた不快な感触が無駄な足掻きだったことを水木に突きつける。もうずっと下腹部がジンジンと鈍く痺れ、絶頂し続けているような気さえしてくる。
ただただ気持ちがよくて、何も考えられない。
「ひぎっ、いぃっ♡♡♡イった♡も、ずっとイッてるからぁ♡♡♡やめ、やめてぇ♡♡♡」
「嫌だね。孕ませろと言ったのは自分だというのを忘れたか?ふーっ……安心せい、わしももう射精そうじゃ……水木の子袋にたぁんと注いでやろうなぁ♡」
ゲゲ郎は僅かな隙間すら惜しいとばかりに水木の身体を抱きしめ、しっとりと濡れた髪に鼻を突っ込んで頭皮かムワッと香る濃い水木の臭いに酔いしれながら、早く解放しろと玉袋の中で煮えたぎる精を吐き出すために腰を速める。
「水木、水木っ……!おお、射精すぞ……!うっ、ぐ、ぅぅ……ッ!」
「あ、あぁ……っ♡♡♡げげろ、げげろぉ♡♡♡おれも♡♡♡いく、いくっ♡♡♡イッ……っっ、あ゛ぁぁぁッ!♡♡♡」
びゅるるるるっ!!と凄まじい勢いで胎の奥底にゲゲ郎の欲が叩きつけられ、水木も大きな絶頂の波に呑み込まれる。
「あ゛ー……っ♡♡♡あづいの、いっぱいでてぅ……♡♡♡たねつけぇ……♡♡♡」
幽霊族の……ゲゲ郎の射精は長い。蕩かされた肉襞をびゅくびゅくと叩く子種の感触、胎を満たす愛しい男のぬくもりにすら水木は快楽を見出していた。ゲゲ郎は子種を中に塗り込めるように腰を揺すり、万が一にも他の男を寄せ付けぬよう淫肉に自分の味と匂いを覚え込ませる。
「ふうっ……ふーっ……♡水木、……大丈夫か?」
「んぁ♡だ、だいじょうぶじゃないぃ……♡まだイってるからぁ♡♡♡あっ!♡あっ♡♡動かすなよぉ♡♡♡」
「抜かんとおぬしの為にもよくないからの、少し我慢せい」
長い吐精を終え魔羅を引き抜くと、ごぽっ♡ぶぷっ♡と下品な音を立てて尻の穴から白濁が勢いよく漏れ出る。好奇心から水木の尻肉を鷲掴んで左右に広げると、ぱっくりと開いた後孔の奥の奥までゲゲ郎の子種で真っ白に汚されており、雄としての征服感で果てたばかりの魔羅がまた疼いてくるが、まずは水木を労うのが先だろう。
「ふぅ……たまにはこういう目交いも悪くないじゃろう、水木?」
「ん、うーん……妖怪の趣味はわからん……お前は体臭も殆どねぇし汗もかかないからいいかもしれないが、やっぱり風呂に入らないまま触られたり嗅がれるなんて……」
「その割には好さそうじゃったがのう……」
「うっ、うるさいな!相手がお前なんだから、仕方ないだろ……!」
「うむ、水木はなんだかんだ言ってわしに付き合ってくれて優しいのう、良い子じゃ良い子じゃ」
「ん……、」
うつ伏せに倒れていた水木の身体を転がして仰向けにさせ、触れるだけの子供じみた接吻を交わす。指の一本動かすのも気怠い水木だったが、犬のようにじゃれついてくるゲゲ郎に応えようとどうにか背中に腕を回し、自分よりも広い背中をよしよしと撫でてやる。
「次は足の裏じゃなぁ……♡」
ほけほけと満足そうに頬擦りをしてくるゲゲ郎がボソッと漏らした言葉は、とりあえず聞かなかったことにする。たとえそれが現実逃避でしかなくとも、精も根も尽き果てた水木はただ事後の甘い疲労感と心の充足感を享受していたかった。