in Hawaii なのに in Hotel
「どっか行ってくれば?」
上には輝く太陽と蒼い空
下には煌めく砂浜と碧い海
そう、ここはハワイ
…のホテル
嵐が15周年を迎えたということで生まれた地であるここでライブを開催し、つい先日無事に成功を収めまして
他にもレギュラー番組の撮影だったりがある中、今日は長い滞在期間でも唯一の丸1日オフをもらえたわけ
しかしインドア派の私はハワイだからとテンションが上がるわけでもなく
ライブを終えたばかりにも関わらず、次のライブの衣装をデザインすべくスケッチブックとにらめっこ
冒頭の言葉は私の何気ないため息に対する"息抜きしなよ"という和也の優しさである
「進度的に余裕ありそうだし」
「毎回余裕もって予定組んでもらってるのに、最終的に詰まってひーひー言いながらミシンをカタカタ鳴らしてんの」
「あ、そうなの?」
「しかも、この日差しの中に出ていく勇気はないよ」
「焼けるってか焦げそう」
「ドラマやってるから焼けたら繋がらなくなるもん」
日焼け止めやら日傘やら、いくら日焼け対策をしてもこの日差しには勝てないだろう
「1人で行ったってつまんないし」
「俺だって焼けらんないから行けませんよ」
「知ってますー」
その手にある台本のために、いつもは全く気にしない日焼けを気遣って、外に出るときは私の日焼け止めを塗っている
…とまぁ、そんなこんな言ってはいるけれど、超余裕ってわけでもないから1人ならフラフラする気はない
休憩で外を眺めていた窓際から戻って、またスケッチブックと向き合う
「じゃあ日が落ちてきたらどっか行く?」
「…はい?」
「陽向と月乃のお土産買いに行きがてら」
「帰りに空港でお菓子買うって言ってたじゃん」
「行きたくないならいいよ」
「あっ、いやっ、そういう、」
「わーかってるって。行くでしょ?」
「………」
「あぁ、いくら夕日でも焼けちゃうか」
「…!」
「やっぱやーめ、」
「いく」
「ん?」
「行きたいですっ」
一瞬こっちに向けた意地悪な視線は、あきらかに私がそう言うように誘導していて
それにのってしまう私も私か
「んー…。あ、海見に行く?」
「え!?」
in Hawaii なのに in Hotel
(「お土産じゃなかったの?」)
(「ってか海嫌いじゃん」)
(「じゃあ行かない?」)
(「行く!行きたいです!」)