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3人で歩きながら、どのお店に入ろうかと話していた。
なんでもミスターとリザはそれぞれ私が来たら
行きたいと思っていたお店があるらしく、どちらを
選ぶのかと私は選択を迫られる。
どっちも良さそうで選び難いのは事実であり、
どうしようかな……と迷っていると、川沿いに出た。
サラリと流れる風に涼しさを感じたその時、
突然強い風が吹いて私の体は煽られた。
「わっ、と、っと、おっ」
「エーファ! 大丈夫?」
「風が強いな……気を付けるように」
なんとか体勢を立て直すとリザに心配されてしまった。
こんなに強い風が吹くことはあまり無いらしく、
ミスターも珍しいと言って不思議そうにしている。
結局ミスターおすすめのお店に決まり、そちらへ
向かおうと方向転換をした時、またもや強い風が
私達へ吹き付けた。
「うわ、わっ……!? ちょ、えっ、」
「エーファ! 全く、言った傍から君は……!」
「踏ん張って、エーファ!」
「ふ、ふんぬ……! あ、ダメだっ、とわっ」
私は見事に煽られる。長く伸ばしている髪が風を
まともに受けてしまっているのかも知れない。
よろよろと川方向に体が傾いた時、偶然通りかかった
のであろう走ってきた少年にドンッとぶつかった。
見事に押し出された私は、綺麗な放物線を描いて
バシャンと川へ落ちた。
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