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ふと気がついて辺りを見渡すと、そこは池のほとりだった。
……ん? 池……?
いや、おかしくないか。私は川に流されて来たはず。
まあ確かにあの渦のような水流は川にしてはおかしい
とも思ったけれど、今はそこが問題なのでは無い。
川に流されて行き着いた先が川とは繋がってもいない
池とは、これ如何に。いやいや、どういう現象?
「えぇー……何ここ。どうなっとんじゃい」
自然溢れる周囲、また先程とは違いそよそよと優しく
吹く風になんとなく心が解れた気がして、
私はゴロリと寝転んだ。悩んでいたって仕方無い。
とりあえず人が来る気配も無いし、眠いから寝よう。
そう思って大の字になって目を閉じた時、
物凄い大声で私を呼ぶ声が聞こえた。
「エーファーーー!!!」
ハッ!? とそちらを振り返れば、木々の間を
物凄い速さで馬に乗りながら掛けてくる人がいた。
遠目でも分かる綺麗な銀髪をキラキラとさせながら
振り乱してこちらへ向かってくるその人に、
私は自分の表情がひくりと固まるのを感じた。
「……何だあの人」
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