年齢は五条の二つ下で、幼い頃から『おまえは将来、あの方にお仕えするんだぞ」と育てられてきた夢主。

夢主は五条のことをとても尊敬し、一緒に居られるのが嬉しくて、いつどんな時でも笑顔でという両親の教えの通り、笑顔で五条に接する。

だけどなんとなく五条にはそれが鬱陶しくて、力を持て余していたのも相まって、少し虫の居所が悪かったある日、世話係として部屋を訪ねた夢主に当たってしまい呪力で怪我をさせてしまう。痛いはずなのにそれでも笑おうとする夢主に「ヘラヘラ笑うな、鬱陶しいんだよ」と言ってしまって、幼い心に深く傷をつけてしまう。そしてそれ以来、笑わないようになる。それに寂しさを感じて、笑顔を見るにはどうすらばいいのかな、あれこいつこんなに綺麗な顔してたっけ、と自分の思いに少し気付くが、圧倒的に立場も下の夢主に素直に謝れない。

結局そのまま互いに成長し、高専へ入学。久しぶりに夢主に会いたくなって実家に帰るが夢主の気配がなく、家の人間に尋ねると「悟様が高専に入学してすぐ、両親がなくなって。分家への異動を申し出ましたので、此処にいません」と言われて固まる。

自分には向かなくなった笑顔を次に仕える誰かには見せているかもしれないと思うと耐え難くなって、分家から無理やり連れ出し、自分だけの世話係になるよう命じ、「俺の命令は絶対だから」と言って無理やり夢主を抱く。

五条が夢主に好きだと伝えずに行為に及んだので、夢主はこの方は自分のことが嫌いだからこういうことをするんだろうな、と全てを諦めるようになるし、五条は身体を手に入れても満足できなくて、だけどどう接していいか分からず、とにかく自分が帰ってきたときに自分の世話だけさせるよう、家にも命令する。

五条が卒業してからは自分の家を買ってそこに住まわせて、家事などを命じて閉じ込めて、たまに抱く日々。それが続いて、夢主は過去のこともあって虚しくなって、五条の長期任務の時に姿を消す。

自殺の名所で飛び降りようとする夢主をすんでのところで助けて、「──大切な人を守るのって、難しいね」と言う。そばにおいて、またあの笑顔を見せてくれないかなって思ってたけど、自分の存在が夢主を苦しめていることに気づいて、離れる決意をする。

五条悟が世話係に惚れて手篭めにするも思い通りにならず…みたいな設定で書きたいと思ったのと、最後の台詞を言わせたかっただけ。