『(うー…重い…)』
最近はすっかり暑くなって、真夏日と言える気候になってきました。それに比例して、選手たちのドリンクやタオルの消費量も激しくなり、私は常にコートの中を駆けずり回ってるような状態です。きつい暑い。ドリンク重い。おまけに私は汗っかきなので汗の量がひどいです。プレイヤーまでとは言わないけど、並々に汗かいてんじゃないですかね。体中ベタベタ…。
『よ、っと…』
夏場は10Lのキーパーでは足りないので20Lのキーパー×2とスクイズ×6を使っています。流石に一度では運べないので3回位に分けて運びますが。時間かかるんですよねぇ…。
水をどぼどぼ入れてる間に、少し離れた場所にある運動部共有の洗濯機にタオルを突っ込んで回します。立海テニス部は朝練があるので、その時に使ったタオルを回収し忘れてたんですね…部室ポイ捨て()されてました。多分急いでたんでしょうね…苦笑い。
汗クサくなるので放置しないで欲しいんですが。
全部準備が終わったらテニスコートに持っていって、テニスコートの端に置いてある机に全部セットして、私の仕事は一旦終わりです。
ここまでに30分くらいかかりますかね。短い時は20分で終わらせます。
「スポドリきったー!!!」
「おせーよ相模!」
『すみません、遅くなりました』
「ブン太、赤也。文句言うのなら自分で準備しろ」
「「すみませんでした」」
『え、えっと…』
「ふふ…相模はもっと怒ってもいいんだよ?」
『いえ、そんな』
「今日の手伝い、誰も行かなかったみたいだしね…?」
「「「「「………………!!!!!」」」」」
『ゆ、幸村先輩、私なら大丈夫なんで…!』
「なぁに言ってるの相模。あのキーパーだけでも20kgはするだろ?あんなものを運ばせといて当番のやつは知らんぷりなんだから、いいご身分だよねほんと。感謝って言う言葉を知らないのかな?俺?俺はちゃんと手伝ってるよ。そりゃスポドリの準備とかは#name2#がやった方がいいから任せてあるけど、荷物運びぐらいはできるからね。だからお前らもやれよやるんだよ。いい?これ一応メニューの内に入ってるんだから。やらなかったら…分かるよね?」
「「「「「「イ、イェッサー!!!!!!;;」」」」」」
『(ゆ、幸村先輩…;;;)』
怖すぎて遠慮もできません…!;
「相模は遠慮しすぎなんだよ。もっと周り頼っていいんだぜ?」
『や、切原君そうはいってもね…他のプレイヤーは練習入ってるのにその人だけ後からっていうのもおかしいじゃん』
「おかしくねーって!幸村ぶちょーが許してんだから気にする必要ねーだろー」
『はは…(…こっちは気にするんだよ)』
10分休憩。おそらくマネージャーである尻尾が一番忙しく、プレイヤーにとっては一番ゆったりできる唯一の時間であろうときに、立海のエース切原赤也は何故か尻尾の元にいた。
「これ全部洗濯?」
『そだよ』
「これ全部作んの?」
『そだよ』
「へぇ〜…」
特に手伝っているというわけではなく。
ただ、マネージャーの仕事に興味が出たのか、これは?これは?と聞いてはいちいち感心しているのである。
『(いちいちっていうのは語弊があるかなー…)』
つーかこいつ1年以上テニス部に所属してるよな?なんでマネージャーの仕事知らねぇの。あの仁王先輩や丸井先輩ですら私が入ってきたとき知ってたのに。興味無さすぎんだろテメ。
…………という尻尾の心のうちは閉まっておいて。
「なんっつーか…大変だなやっぱ」
『んー…そうかもね』
「休みたいとか思わねーの?」
『………思わないな』
「マジ!?なんで!?」
赤也は尻尾が立海テニス部のマネージャーを志望した理由を知らない。幸村精市とのやりとりを知っているのは、おそらく三強ぐらいであろう。………仁王も含まれる気もしれないが。
『なんでって…私の仕事だし。やりたいって思ったことは最後までやりたいし。みんなが頑張ってるの、見るの楽しいし、好きだし。』
「え…」
『私は、みんなのテニスが好きだから』
『…………なんてね。ごめんやっぱ今の消去。私の仕事がしたいからだよ』
「……やっぱおまえすげーよな」
『は?』
「や、なんでもねぇ!なぁ、尻尾って呼んでいい?」
『ごめん無理』
「はぁぁ!?」
『や、だって…(女子怖い)』
「そーだぜぃ赤也。お前がこいつのこと尻尾って呼ぶなんて100年早いっつーの!」
『のわっ!?』
「丸井先輩!!え?今尻尾って…」
「尻尾は尻尾だろぃ」
「はぁ!?ズルいッスよ!!」
『ま、丸井せんぱ、おも…』
そんな話をどこから聞いていたのか、丸井がどこからともなく現れ、尻尾を名前呼びし、まして尻尾の肩に腕を乗っけてきた。重いですて。
しかも、切原くんの前で。やめてほしい。
「どーゆーことだよ尻尾!!」
『ちょっと私許可した覚えないんですけど』
「残念だったなー赤也!」
『や、丸井先輩もなんですが…』
「ブン太。だろぃ?」
「はぁぁぁぁあ!?」
『ちょ、切原くんうるさい…呼びましたけど、あれは丸井先輩が言ったからで、私は』
「ブン太」
『………っとりあえず離れてください!』
「ちぇー」
だんだん熱くなってきた尻尾は耐えきれなくなったのか、とりあえず丸井から離れる。丸井はつまらなそうではあるが。
『あ、れは丸井先輩が腕掴んでじっと見てくるので…言ったんです』
「へぇ?じゃもっかい」
『むむむりです!!』
「だーっ!!!!ズルイっすよもー!!!!俺も尻尾って呼ぶ!!!で、俺のことは赤也!!!な!!!」
『いや、な!!!じゃなくて』
「だから赤也、お前には100年早いって言っただろぃ!」
「丸井先輩がそー呼ばれてるなら同い年の俺にだって同じケンリあるっすよー!!」
『ちょ…』
収拾つかねぇぇぇぇぇええ!!!!!!
(うーっ)
(吠えないでよ)
(尻尾!俺の事はブン太って)
(あぁぁあもう嫌ですってば!)
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