着替えの時に その2
凛太郎を取り囲んでいる人垣からは、
「おいどうせなら、海パン脱いでやれよ」
「そうだそうだ、見てやるから」
周りの連中がさらに騒ぎだしている。
「えー、フリチンでかよ」
「そうだよ、学級委員だろ」
「全然関係ないだろ」
と言いつつも、しかし凛太郎は海パンを脱いでしまった。
「オー」とどよめきが起こる。
「それじゃあもう一回10数えまス」
薫が衝立から出てきた。
「アッ!」
「あれ、なんで女がいるんだよ!」
あわてて凛太郎は大事な所を隠したが、しっかり見られたようだ。
薫は薫で、
「キャッハッハァ、丸出しじゃない!何やってんの?」
「なんでもいいだろ」
周りからは
「早く数数えろよ」
「時間がないぞ」
けしかけるように声が飛ぶ
「はぁ、男って面白いことやるのね」
「そりゃあそうだよ、凛太郎は学級委員だからな」
薫は「いやだぁ」と言っているくせに
「私も見たい。見ていっていい」などと前の方に出てくる。
「ナニ言ってんだよ」
凛太郎はさすがに少しためらったが、
「いいじゃない、減るもんじゃないし」
「わかったよ、好きにしろよ。それじゃぁ、1、2・・・」
凛太郎は手を払って大の字になり数を数え始めた。
再び『ウォー』と歓声が上がる。
「いっやだぁ!男のナニってこんな風になってんだ」
薫は口を押えて笑い出した。
凛太郎は無視して数を数え続けて、
途中からは周りを囲んでいる者も数を数えだし、
「・・・9、10。はい数え終わりました」
数え終わると凛太郎は飛び退くようにして、あわてて海パンをはきだした。
薫は「何をやってんだろうね、一体全体」などと、口を押えてクスクス笑っていたが、
やがて「ふーん」と何か思いたった様子で、
スススと衝立の中に戻っていった。
やがて出てきたが、ナント薫はセーラー服を脱いで全裸になっている。
ただしだ、一応、前かがみになって両胸と股の所を手で隠している。
『タッタッタ』と凛太郎が開きをやっていた壁の所までやってきて、
「あたしも学級委員なので10数えまーす」
教室内は一瞬『シーン』と静まりかえった。
が、次の瞬間、
『エーッ!』と声が上がり、ドドドーとばかりに薫の周りを取り囲む。
薫は姿勢を正し、
バッ!
大事な所を隠していた両手を払った。
手をいっぱいに伸ばし、足も開けるだけ開いた大の字の姿勢になった。
「こんな感じかな。じゃあいきまぁす」
思い切り胸も反らして、
「1、2、・・・」と始めた。
人垣の目はくぎ付けになった、当然のごとく!
膨らみかけたおっ〇い、やや出っ張り気味の土手、その上にあるマ〇スジに。
「・・・9、10。以上で終わります」
ここまでやってしまって恥ずかしがってもしょうがないと思うが、
彼女は大慌てで両胸と前を隠し、
「キャハ、はずかしい」と言いながら、衝立の中に戻っていった。
再び出てきたときは、すでに水着を着ていたが、
「どうみんな。私のすべてをよく見た?」
女優が演技をしているような口調としぐさで言うと
みんなは
「うん」と言ったとか。
着替えの時に 完
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