妄想別館 弐号棟


民芸の部屋 その2


ブワーーーーーン!
(理恵)「うわっ!」
突然、首筋に生暖かい風を吹きかけられたような感じがした。
(奈美)「いやだ、おかあさん、どうしたの?」
(理恵)「なんだろ、今ゾワッとした感じがしたよね」
(奈美)「別になにも感じないよ」
あたりを見回しても戸は閉まっているし、どこからも風が吹き込んでくる気配などあるはずが・・・
(理恵)「あれっ?ちょっと、おかしいよ!」
(奈美)「なんなの?どうしたの?」
(理恵)「あんた戸を閉めてないよね。戸は開けたまんまのはずだったよね。いつの間に閉まったんだろ?」
(奈美)「そうだよね。変だな」
なんか薄気味悪くなってきた。
理恵が「部屋から出ましょう」と言おうとした時、またしても不快な感じの風が吹いてきた。
同時にマネキンのボディ全体がフラッシュのように光りだした。
(奈美)「お、おかあさん!」 
(理恵)「な、奈美、見ちゃダメよ!」
2人は目をつぶった。

光はすぐにやんだようだ。
うっすらと目を開けてみると、部屋は先ほどと同じように薄暗いままだ。
ところが、目の前にあったマネキンが・・・なくなっている。
(理恵)「あっ!いったいどうしたの?マネキンはどこにいったのよ?」
2人はしばらくキョロキョロとしていたが、突然、またゾッとする風が吹いてきた。
(理恵)「いやっ!な、なんなのもう、いやっ・・・」
理恵は叫ぼうとしたが、突然、眩暈(めまい)が起こり、気を失ってしまった。

少しすると、理恵は気がついた。
しかしこれはいったいどういう状況なのだろうか?
(理恵:ど、どうしちゃったんだろ?か、体が全然動かない?)
理恵は両手を空中にあげたまま、奈美はおかあさんを見上げて何か言おうとした姿勢で、
2人は完全に固まってしまっている。
意識はあるのだが、ピクリとも動くことができない。
(奈美:おかあさん助けて、動けないよ?何が起こったの?)そして変なものが2人の周りを飛び回っている。
(理恵:なにが飛び回っているのよ、なんなの、あれは?)
『トトン』『トトン』
突然2人の頭の中に、その変なものが飛び込んできた。
その刹那(せつな)、
「あ!」
ガクッときて、2人は動けるようになった。
しかし明らかに何か変だ。
部屋から逃げるべきなのに体が全然言うことを聞かない。
そのかわりに口が勝手にしゃべり始めた。
(理恵)「奈美、さあ着物を脱ぎなさい。おかあさんも脱ぐから(あ、あたし何言ってるのだ?早く逃げなきゃ)」
(奈美)「全部脱ぐの?(え!、おかあさん、こんな時に服を脱げって、どうして?)」
(理恵)「そう全部脱ぐのよ」
(奈美)「はい」
理恵と奈美は着ていたものを脱ぎ始めた。
(理恵:ちょ、ちょっとぉ。何やってるの。ええ、私もどうしたのかしら?奈美、やめなさい!服は脱がないの!)
しかし2人とも自分の意に反して着ているものをどんどん脱いでいく。
浴衣を、Tシャツを、下着をと。
そしてついに一糸まとわぬ姿となった。
(理恵:いったい!いったいどうなってるの?これは)
(奈美:おかあさんも裸になっちゃたよ。いったいどうしたのかな)
2人は向かい合ってしばらくお互いを見ていた。

(理恵)「ふふ、私たちはもうじき、お人形さんになるのよ(な、なんのこと???)」
(奈美)「おかあさんといっしょの?(???)」
(理恵)「そう、いっしょの、母娘人形にね(な、何を一体???)」
(奈美)「ねえ、おかあさん、この格好でいいの(は?あたし、もうわからない!今度は何を言おうとしてるの)」
(理恵)「何が?」
(奈美)「はずかしいポーズをとるんでしょ(何を言ってるのよぉ、あたしったら)」
(理恵)「ああそうねぇ。前のマネキンはありふれたポーズだったものね。奈美、何かいいポーズある(え、ポーズって・・・ちょっと待って)」
(奈美)「足開こうよ。あたし、体柔らかいよ。そうしようよ(???)」
(理恵)「いいわよ。奈美と同じポーズで固まろうか(人形や固まるって・・・さっきから何のことよ?)」
奈美はこんな感じと両手両足を大きく開いた。
(奈美:え!恥ずかしいよ。裸なんだよ)
奈美は本当に体が柔らかく、足が180度反対方向に向いている。
そして局部は丸見えだ。
小さくてフネフネのおマ〇コが垂れてくっついているのがよく見える。
(理恵)「すごいね。奈美は(奈美、やめなさい!何みっともない恰好してるの)」
(奈美)「おあかさんも、ほら、やってごらんよ」
(理恵)「わかった。こうかしら(え、え、やだぁ)」
足を思い切り開いて、胸を反らせる。
理恵は奈美ほどは開かないが、それでも長い足がほとんど水平になっている。
(理恵)「あなたは体が柔らかいのね。私は足が完全に開かないな」
(奈美)「えへへ。そんなことないよ。足長いし。それに、おかあさんのおっ〇いとおマ〇コは大きいね(え、え、いやらしい)」
(理恵)「フフ、まあね。大人だから(きゃーはずかしい!何てことを)」
(奈美)「さっきのマネキンより大きいよ。ね、最後なんだから。つまんでみてもいい(あ、あ、あ・・・)」
(理恵)「え?そうか。そうだね。いいよ(何を一体、あ、あ、奈美やめて、やめなさいぃ)」
奈美はしばらくクイクイとつまんだり引っ張っていたが、
(奈美)「フニャフニャかと思ってたけど、意外と硬いんだね。かまぼこみたい(いやだぁ!)」
(理恵)「それはそうよ。大人なんだもの。あなたもおかあさんみたいになるはずだったけど、しょうがないわね(なんてことを言ってるの)」
(奈美)「人形になるからいい。それで、次はどうするの?(人形って・・・)」
(理恵)「このお薬を、飲むの。いいね(え、え、薬って、さっきの?)」
(奈美)「うん、わかった(えー!そ、そんなもんいやだよ!)」
(理恵)「飲み終えると、5秒くらいで固まるから、じっとしてるのよ(固まる?なんのこと?)」
(奈美)「わかった(か、固まるって?)」

奈美はいつの間にか、丸薬をつまんでおり、まさに飲もうとしている。
(奈美:やだやだ!、あー、手が手が勝手に動いちゃうよ、いやー!やだぁ!)
理恵はニッコリと娘のしぐさを見つめている。
(理恵:あ、あ、奈美やめなさい、やめるのよぉ!)
(奈美:いやぁ!助けて、いやだぁー)
(理恵:奈美っ!ダメダメ!やめなさいったら!誰か、ああ誰か来て。誰か娘を止めてぇ)
コクッと音がして・・・
(奈美:に、苦いっ!)
(理恵)「そう、さ、大の字になって」
(奈美)「はい」
奈美はすぐに手を広げ、先ほどと同じ大の字の姿勢になった。
1、2、3、4、5秒。
(奈美:か、体が固まるよー、おかあさん助けてぇー)
鈍い光が、奈美の体から発した・・・次の瞬間!
(理恵:あ、あーっ、奈美ぃ・・・)
そこには、あどけない顔をしたテカテカのマネキン人形が・・・あった。
(理恵:そ、そんなバカなこと)
理恵は目の前が暗くなっていくのを感じた。
なんということか、自分の愛娘がカチカチのマネキン人形になってしまったのだ。
しかも全裸で大股開き、つまりこれ以上ないくらい恥ずかしい格好のままで。
(理恵)「うん、なかなか刺激的で立派なマネキンになったわね (なんということなの。これは夢だわ?)」
思っていることとは裏腹に、理恵は満足げにうなづき、
(理恵)「今度は私ね。奈美に負けないようにっと・・・(え、あたしも?)」
そして、今の格好よりさらに大きく足を開こうとして、
(理恵)「こんなところが私の限界かな(いや、いあやぁ!恥ずかしぃ!みっともないぃ!)」
胸を反らせ股の土手も思いっきり前に突き出スようにして、
(理恵)「ちょっと苦しい姿勢だけれど、5秒我慢すれば固まるもんね(なんでこんなことに。助けてぇ)」
そして、自分の意に反して・・・薬を飲んでしまった。
(理恵:あっ、うっ!うわーぁーーー)
5秒ほどたつと、理恵も鈍い光を放しつつ、マネキンになってしまった。

限界になるまで手足を開いた、母娘のマネキンはお互いの裸体を見つめあっている。
理恵は豊満なおっ〇いとふっくらした割れ目を、奈美はふくらみかけた胸やかわいい割れ目を、あられもなくさらしつつ。
ただし誰がどう見ても、これらは2体のマネキン人形にしか見えない。
まさか、ほんの今しがたまで、母娘の人間であったとは想像もつくまい。

いつしか部屋の中は薄暗くなってゆき、やがて真っ暗に。
そして2体のマネキンが置かれている部屋の扉には、立入禁止の文字が再び浮かび上がって・・・・・



                                             民芸の部屋 完

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