伝説の美魔女 その4
舞台の袖に戻ってきた祥子は、
「早く、早く」という観客の大合唱を呆然と聞いていた。
しかし覚悟を決めると、震える手で水着のブラを脱ぎボトムを脱いだ。
ついに一糸まとわぬ姿になって立っている。
(祥子:あー、この体を見たら何と思うかな」
先ほどのなつみの言葉ではないが、
『大事なところは、やっぱりおばさんだった』
では、すこぶる恰好悪い。
が、今更どうしようもないか。
バスタオルを体にまいて、舞台カーテンの周りをウロウロとしていたが、
(祥子)「えーい、しかたがない」
吹っ切るように声を出した。
そして誰かが用意してくれた、赤ワインをガブガブと飲んで、ステージに出て行った。
彼女が再登場すると歓声はさらに大きくなった。
(司会)「お待たせしました。高橋祥子さんの登場です」
上気していたうえに、一気に酔いが回ってしまったようだ。
(祥子:もうどうにでもなれ!よ)
司会が何か言おうとしたが、それをさえぎった。
マイクを催促すると、
(祥子)「これから全部見せます。わたしのお〇ぱいとおマ〇コが古いかどうかよく見てよ」
(薫)「じっくり見てあげる」
(るい)「早くみんなにさらしちゃいなよ」
(祥子)「フンだ」
笑っている3人娘をにらみつけてから、会場の通路に降りてきた。
「ウオォーーーー」
どよめきが上がり、観客が祥子の周りに押し寄せてきた。
手の付いたスマホが、もとい!スマホを持った手が、祥子の周りからニョキニョキと生えているようだ。
(司会)「少し周りを開けてください。後ろの方に下がってくださあーい!」
司会は大声を張り上げて懸命に叫んでいたが、
「あっつ!」スマホを持った群衆に押し倒されてしまった。
(司会)「痛ってぇ。ちょっと、もう少し下がって、下がってって言ってるでしょ!」
とうとう怒り出し怒鳴っている。
大歓声のるつぼの中、祥子は通路の真ん中あたりまで来て立ち止まった。
観客をゆっくり見回し・・・思い切りバスタオルを放った。
一瞬、ほんの一瞬間だけ、奇跡のように静寂が訪れた。
場内がシーンとなった。
だが次の瞬間には、また絶叫や雄叫びが鳴り響く会場に戻った。
そしてその中心には・・・
一糸まとわぬ姿で万歳の恰好をした祥子が、はるか遠くを見据えるようにして立っていた。
十数年後。
学園祭実行委員会室には一枚の写真が飾ってある。
女性が全裸で万歳をしている写真である。
結構豪華な額縁を調達してきて、ボロボロの部屋にアってはとても映えている。
女性器もバッチリと写っており、だれか興味を持った男子生徒が飾ったのだろう。
あまり大っぴらにはできないので、部屋の一番奥の更衣場所横の見えづらい壁に。
そして・・・
誰かがたわむれに書いたメモが張ってある。
『 美魔女現る。
男子学生が酔ってパンツを脱いでしまい、嘲笑を浴びるなどというご愛敬はよく聞くが、
年配のご婦人の全裸での参加は記憶にない。
途中省略
あまりに美しいので、最初、皆は50歳というのはうそではないかと思っていた。
顔や素肌については、20代、30代くらいに見えると言っても過言ではない。
腕や足もしなやかで長く、きめも細かい。
腹部のラインもみごとに美しかった。
おしりも張ったようにな感じになっていてまったく垂れていない。
ただし女性器については、色や形の点で、やはり相応の年齢に達している印象だ。
乳房はほとんど垂れていないが、乳首は少し長く右と左で傾き方が大きく違っている。
先端は少しとんがり気味で赤黒っぽくなっていた。
かなり使い込んでいるからであろう。
ただし私見では鑑賞にはまったく差支えない。
割れ目についてもツルツルの張りはさすがになく、
少々黒ずんでおり簡単につまんで引っぱれるほどに垂れかかっている。
状態はフニフニであり、とても柔らかそうであった。
途中省略
今後、このような女性が現れることはないであろう。
イベントに参加し、盛り上げるために、ここまでしてくれたことには謝意を表したい。
よって、高橋祥子氏の写真を、実行委員室に永久に飾っておくこととする。
なお額縁の表題は伝説の美魔女などというのが望ましいのではないだろうか。 』
伝説の美魔女 完
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