15.Another World(後編)



「切島くん、予選9位で通過したね!」
「う、うん!」



本当に雄英のヒーロー科だったんだ、と大きなスクリーン映し出される切島くん姿を見てしみじみ思った。フィールド上では予選が終わって早々に次の種目である騎馬戦の準備が始まっている。この席からは遠くてとてもじゃないけど肉眼で切島くんの姿は見えない。だけど会場内にある複数台のカメラで切島くんは大きなスクリーンに映し出されている。

障害物競争でアップで写された切島くんは間違いなく切島くんだった。たけど、いつも私と一緒に電車に乗っている切島くんの姿とは少し違う、私が見たことのないの知らない姿だった。


「ここじゃ、切島くんこっちに気付かないよね」
「まあこんだけ人がいれば分からないでしょ」
「だよねー」


本当に別世界の人みたいだ。
胸の中がぎゅっと締まる。切島くんが凄すぎて、自分が隣であんな風に喋っていたことが霞んでしまう。


「なんか、すごい人と会ってたんだ」
「何を今更、早くツバつけとけば?」
「ツバって」
「将来安泰かもよ」
「いやぁ、私には無理」
「?」
「切島くんカッコよすぎる」
「のろけてんじゃん」





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