23.



俺は今、なんで自分がこんな行動を取ったのだろう…




ここ数週間、マツの様子を見てると以前に比べて落ち着いてるように感じた。


1番のピークがあの屋上にいた頃なのかもしれねェな…と少し安心していたのに、
今日はいつもより濃い目の下のクマが気になってしまった。


「不死川先生。この前発注されてた2年生のテキストが届きましたよ。数学準備室に運んどきますね」



そう伝えに来てくれたマツに怪我をされては困ると思い、自分で持っていく旨を伝えた。
でもそこは簡単に譲らないらしい。
仕方なく少し持ってもらい、準備室へと2人で向かった。


そしてテキストをクラスごとに分けているマツの姿を横目に簡易キッチンでミルクを温め、ココアの粉を混ぜる。

出来上がったそれをマグカップに入れ、マツに渡すと驚かれた顔をしてきた。
俺がココアを飲むってのが想像つかなかったらしい。


2人で飲みながら、最近のマツの話を聞く。
こいつなりに前を向いて、少しずつ進んでいってるようだ。


でもやっぱり聞かずにはいられなかった。


「眠れてねェのか…?」


カップに行ってたマツの目線がパッとこちらを向いた。


「昨日は少し夜更かししちゃって。最近はあの頃より眠れてるんですよ?」


「ただの寝不足です」と言いヘラっと笑うマツを見て胸の中がざわついた。




パワハラだとかセクハラだとか関係ねぇ。
ただの俺のわがままだ。
少しだけ、俺のそばにいてほしくて食器を洗ってくれたマツを近くに座らせ、俺の膝の上に倒れこませた。



そしてマツに聞こえないよう胸の中で1人呟いた。




お前がキツそうにしてるの見てるの嫌なんだよ…



23. sleepless




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