ワカサギ先生の災難
「それじゃあワカサギ先生、よろしくおねがいします」
「ええ。ありがとうございますミナトさん。…コォラ、カイト!!!」
「フン!!!」
「あーあ」
オビトに至っては教室から呆れたように声を出している。
腕を後ろに組んで背に持たれ今日の先生の仕打ちはいかがなものかと、そう考えているのだろう。
「ったく!!だいたいな、お前はいつもいつも…情けないぞ!!!先生はうちの生徒をこんな風に教育した覚えはない!!!」
「はいはい」
ブチ!!!
「このっ―――皆並べーーーー!!!今日は変化の術の抜き打ちテストだーーーー!!!」
「「「えーっ」」」
教室中からブーイングが湧き上がった。
「流石だね。一発で合格しちゃうなんて。何点だった?抜き打ちテスト」
「リン…聴く?そういう事」
「ミナモだったらいつもどおり100点かなって。また見てるの?カイトの事」
「あんなんでも一応…。アホだけど後々ライバルになるかもしれないからさ」
「そう言えばワカサギ先生。変化の術といえばカイトの専門特許ですよ」
しーん。
カカシのカウンターに、一瞬で湧いていた教室が静寂に包まれた。
「…」
「だーっはっはっは!!!」
「…自習にする」
1人大笑いするカイトを置いて、担任ワカサギは教室を後にした。
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