すみません、俺あきらめ悪いんです


「佐倉ー遊びにきたきねー!」

「おっ!よう来たなカズヤ!」

「って佐倉、お前また机散らかして―。カードだらけなんか」
「うっさいわ!アナウンサーのプライベートやきかんけいなかろうが!」


「…彼氏、ですか?」
「え?ああ、幼馴染だよ。引っ越したって聞いたけど、引越し先うちの斜め向かいでさ、
時々会おうって」
「へえ…」
「佐倉、えらい可愛い女の子つれてるのー」

「ボクは男です!!!」
「は…!?どういうことやきね佐倉!!!」
「私の嫁さん拾ってくれたのよ。だからちょっとうちに招き入れたんねー」

「…ああ、あくふぁの瑠璃にゾッコンやったがな。お前」
「あくふぁ…?なんのアイドルグループですか?」
「…」
「…あー、遊戯王っていうカードゲームしっとるか?」

「知ってます!い、今こんなふうになってるんですか!?あくふぁって、もしかしてARCXのことですか!?」
「何だ知ってんじゃん。でもカズヤのお陰で私の素性明かされちゃったじゃない〜」
「知った中やがね。で、今夜のオカズ何?」
「そうやきねー、ええっと、お客さんも居ることだしハンバーグなんてどう?」

「…ボクを子供扱いしてませんか?先輩がいくら23だって」
「…なんで知ってんの!?」
「…おんなじ事務所やがな」
「あっ…そういえば…言ってたね…あはは…」

「カズヤさんは、先輩の事が好きなんですか?」
「ああ、好いちゅうき。こいつがオッケーだしてくれようもんなら結婚も考えとる」

「すみません、ボク諦めが悪いんです」
「・・・は?」
「ライバル増えたね、カズヤ」

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