１

はい、皆さん静かにしてください。
城島くん、クロームさんが可愛いからって執拗に絡まない。誰がブス女なんかに絡むかよ、ってクロームさんはキュートです。クロームさんが仮にブサイクだったら先生は何でしょう。醜女にすらなれない、ミジンコ？プランクトン？沢田くん笑わない。あなたの役割は突っ込みなんですからフォローしてください、体はって突っ込みなさい。突っ込むのなら僕がします、って六道くんはボケ担当でしょう。そうじゃない？先生の中に、ってほら沢田くん今です。今こそ突っ込みスキルを存分に使うのです。六道くん鼻血が吹き出してますよ。保健室行きなさい。残念ですが先生は行きません。授業がありますから。代わりに保健委員の雲雀くん、付いていってもらえますか？嫌な顔しない。武器を出さない。六道くんも武器をしまいなさい。山本くん、火に油を注がない。確かに息があってて仲が良さそうに見えなくもない２人ですが、本人達を目の前にして言ってはいけません。ってああ、武器をしまいなさいと言ったのに。戦うならグランドに行ってくださいね。笹川くん、混ざろうとしないでくださいね。静かだと思ったら獄寺くんは何書いてるんですか。落書きですか。え、Ｇ文字？ハンター文字ではなく？G文字？厨二病を患ったんですかね、保健室に行きますか？おっと、教室でそんなもの出さない。使うなら獄寺くんもグランドへ。だから笹川くんも行こうとしない。さっきから沢田くんは役割を果たしきれてませんよ。今突っ込まなくていつ突っ込んですか。夜、ってああなんだ、沢田くんもボケでしたか。突っ込み不在なんですね。今この教室でまともなのはクロームさんと柿本くんだけです。突っ込み募集してますよ。今なら即レギュラー入り。めんどいで片付く問題じゃないんです。おや、待ってください、クロームさん何故今麦チョコを食べるのですか。なるほど。確かに糖が足りないと脳の働きは鈍くなりますね。でも糖の摂取は休憩時間にしましょうね。おっと、もうこんな時間ですか。少し早いですが終わります。何もしなかったのではなく出来なかったのです。チャイムがなるまで外に出ては行けませんよ。え？あぁ、彼らは例外です。では起立、礼。ありがとうございました。


「リボ山先生」
「なんだ」
「来年は私、担任外れるか離任できますかね？」
「無理だろうな。あいつらがいる限り」
「生徒ってそんな権力持ってるもんですか？」
「……」
「あぁ、イレギュラーですね。分かりました」


――――
雲雀さんは風紀委員長兼保健委員。