皆さん、来週は待ちに待った修学旅行です。今配ったプリントを見ながら先生の話を聞いてください。期間は来週の火曜日から金曜日の3泊4日です。はい、城島くんどうしましたか?あぁ、お菓子の金額に制限はありませんよ。良かったですね。けれど今の話の流れでその質問をしたのはいただけないですね。空気と流れを読んでくださいね。では話を戻します。持参物はプリントにある通りです。持参物以外にも詳細はプリントに明記してあるので各自でよく読んでおいてください。また改めて学年全体で詳しい話をします。獄寺くん、これは面倒くさいからではありません。これから決めなければならないことがあるからプリントを各自で読むよう指示したのですよ。決めなければならないこととは部屋割りです。まず男子と女子は別れます。と言ってもこのクラスには女子がクロームさんしかいないのですが。一人部屋というのは気楽でいいですがなかなかに不便です。そこでクロームさんがよければ隣のクラスの笹川さんと三浦さんと一緒の部屋にできますけど……。分かりました。ではクロームさんは2人と同じ606号室です。次に男子の部屋割りを決めます。2人ずつに別れてください。雲雀くん、一人部屋は無理です。何故ってもう部屋数が決まってるからです。男子はキリがいいので皆2人部屋です。獄寺くん、山本くんにつっかからない。笹川くん、そのアイデアいいですね。なかなか決まらないので笹川くんの言うとおり公平にジャンケンで決めましょう。文句のある人は先生にではなく部屋数を決めたリボ山先生に言ってください。ではジャンケンでペアを決めてください。………。決まりましたね。部屋の場所はこちらで適当に割り当ててもいいでしょうか?では、沢田くん山本くんは501号室、笹川くん獄寺くんは502号室、柿本くん城島くんは503号室、雲雀くん六道くんは504号室でいいですね。なんですか六道くん。え?先生は1人部屋です。これには理由があります。この学年には女の先生がいらっしゃいません。保健室の先生も男の先生ですしね。ということで先生は1人部屋になったのです。男の先生は2人部屋ですよ。……夜に他の部屋へ行くのは禁止ですよ。先生の部屋もダメです。何か特別な用事がある場合はいいですが。はい?夜の営みは特別な用事に入りませんよ。あぁそうだ。先生の隣の部屋はリボ山先生ですので。脅し?いやいや、まさか。ただあまり目立った行動をすると危険ですよと伝えてるんです。部屋が隣なのは偶然です。決して夜の安寧のためとかではありません。偶然です。では時間がきたので終わります。修学旅行の時健康な体で行けるよう生活リズムを崩さず、武器も振り回さないようにしましょう。それでは起立、礼。ありがとうございました。




「リボ山先生」
「なんだ」
「部屋の鍵って二重ロックですか」
「そうだぞ。まぁあまり意味はないと思うがな」
「ピッキングとかされるからですか?」
「いや、窓もあるしな」
「普通の部屋では太刀打ちできないんですね。心しておきます」




[2011.06.30]
 

 
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