──ヤンキーマスター鶴チュウ




事の発端はなんてことない、




イザナが佐野にばっか構うので鶴蝶がやさぐれた。




その日も、案外ちゃんと学校に通いだしたら真面目に授業を受けるイザナは、放課後に佐野家にお邪魔した。
そう、その間鶴蝶は放ったらかしである。
ヤンキー、基本的に予定管理とか連絡とかの概念がないのでその日集まるか集まらないかは気分次第である。幹部は特にそう。鶴蝶は孤児院に来ないイザナが大体一虎の姉ちゃん達のラブホか、佐野家に入り浸っていることを知っていた。だから本日もラブホに来てソファでイザナを待っていたのだ。
……だって、俺は佐野じゃないから佐野の家には行けない。




鶴蝶へ
爺さんに格闘技を売り込めばワンチャンあります。


まぁ、会って話したこともねぇ鶴蝶がそんなことを知るよしもなく。







今日も今日とて王は待っているのにも関わらず全く姿を現さない。


姉「また来てんのかよ」
鶴「俺だってこんなとこ来たくない」
姉「じゃあ帰れよ」


ごもっともである。


鶴「……だって、イザナが来るかもしれないだろ」


どれだけ不貞腐れていても、やはり鶴蝶の生きる意味はイザナであるらしい。


姉「キッショ」

情緒のじょの字もね一虎の姉ちゃんはケータイを弄りながら率直な感想を4文字で述べた。
その時、


「\姉ちゃん!!!!!!/」


ノックもろくにせず一虎がヤンキーの腕力でドアを開けた。
これが斑目なら「静かに開けろやブチ殺すぞゴラァ💢」くらい言ったしワンチャン実際殺されたかもしれないが、一虎だったので難を逃れたようだ。贔屓がエグすぎる、斑目はそろそろ泣いていい。


姉「どしたん」
虎「場地とマイキー幼馴染だつったじゃん!」
姉「そうだったっけ?」←※興味が無い
虎「春千夜もだったんだけど…!!しかもその春千夜に妹居たんだけど!!俺だけハブられてんだけど……!!何アイツら、なんで黙ってたんだよ許せねぇ……!!」
姉「オマエ、前からずっとそれ言ってんな…?そんなに嫌???」


そう、鶴蝶も一虎も原理は同じ。

スネているのだ。
なんか仲間ハズレみてぇでヤダ。俺も入れてくれてもいーじゃん、の気持ちである。


虎「俺も幼馴染がよかった"!!!!」


そんなどうにもならない事を大声で叫ばれたとて、どうにもできないことはどうにもできない。



姉「馬鹿だなぁ、昔ちょっと家近所だったり、兄貴同士がダチだからって仲良いとは限らねーだろ、距離の近さが仲の良さとは限んねーよ。
柴ん家見てみろォ、同じ家ん中住んでんのにゴリ嫌われてんだろ?」
鶴「大寿泣いちまうからやめてやれ」
姉「大事なのは今なんだよ今。何したら気ィ引けるか考えてみろ、黒川は何したら喜ぶ?」
鶴「………強くなる」
姉「おう」
鶴「…そこら辺のヤンキー倒す」
姉「そんなことで褒めてくるカスとは金輪際縁切ったほうがいいゾ」
虎「姉ちゃんもあんま変わんねーよ」
姉「なんか言ったかコラ」
鶴「オマエが考えろって言ったんだろ!!考えたんだからどうにかしろよ!!」
虎「鶴蝶バブってんじゃん」
姉「はぁ〜…仕方ねぇな………」






サウス「なんだよ」
姉「特別プロフェッサーの寺野さっちゃんだ、挨拶しろオマエら」
虎鶴「「ッス……」」
サ「だから特別プロフェッサーってなんだ、おちょくられてんのか俺は」
姉「寺野はアタシと一虎がブラジル住んでた時の幼馴染でな、」
虎「住んだことねーよ」
鶴「羽宮も幼馴染羨ましかったのかよ」
サ「オサナナジミ?………オサナナジミ!!」


前回勝手にオサナナジミにされた時は電話でよく分からず、しかも始業前で忙しかったのでテキトーに流したサウス、今回でやっと幼馴染を理解。
サウス、実はパイセンと大寿が幼馴染で若干羨ましいと思っていたりする。親分を拳で殴り殺したとは思えない可愛い側面である。サウスの可愛い一面なんぞ誰得感は否めないが。


虎「ちゃんと喋ったの今日が初めてだけど」
姉「ンあ〜、カズは赤ちゃんだったから覚えてないっけ〜〜〜卍」
虎「俺がパチこいたのが悪かったとは思うけど姉ちゃんまでバグったら羽宮家を止めるヤツが消えちまう……!!」
サ「いーや、パチじゃねぇ。俺とアジタートはオサナナジミだ、だからカズトラもオサナナジミ」
鶴「覚えたての単語連呼すんな帰国子女」
虎「サウスに子女って付けんのガチでヤダ」
姉「恐らくこいつが一番喧嘩に強ぇ。黒川と黒川弟はしらねぇけど。」
鶴「イザナが最強だ」
虎「マイキーが無敵だから!!」
姉「でもな?アイツらはガキの範囲を超えてねぇけど、」
鶴「超えたから院入ったんだよな…?」
虎「姉ちゃんもそろそろ反省しろよ」
姉「寺野は海外で生業にしてたんだ、遊びじゃねぇ。本職なんだよ」
サ「褒めるな褒めるな、照れるだろう?」
鶴「ロクでもねぇな」
虎「喧嘩屋がそれ言う…???」
姉「オマエらコイツに鍛えてもらえ。以上。出てけハイハイハイ、」
虎「ダルいから追い出すためだったんじゃん!!」
サ「おい羽宮、オマエも来い」
姉「なんでだよ💢」
サ「来い!!」
姉「髪の毛引っ張んなクソ!!!」
サ「強くなりたいんだろ?カクチョー」
鶴「……………」




そんなこんなで街へ繰り出したプロフェッサーと御一行、、、一体何をするのだろうか。


姉「何する気ダヨ」
サ「東京ヤンキー図鑑を作る」
姉「はァ?」
サ「たとえ火の中水の中草の中森の中、」
姉「テメェポケモンのやりすぎ」
サ「ニホン、おもしれー国」
姉「王道にサブカルに浸ってやがる」
鶴「ヤンキー図鑑、そういうことか…っ!」
姉「どういうことだよ」
鶴「あぁ。憧れのヤンキーマスターになってやる、……イザナのために!!」
姉「ならんでいい」
鶴「いくぞカズチュウ!!」

鶴蝶、孤児院にゲーム機がないので大昔にテレビで見たピカチュウとリザードンしか知らない。

虎「鶴蝶みたいなヤツって1回変なスイッチ入ったら変なまんまだよな、何??」
姉「カクチュウってなんだよそのピカチュウのパチモン」
サ「細けぇことたぁ気にすんな姉チュウ」
姉「誰が姉チュウじゃ💢」
サ「俺はトレーナーのサウスだ」
虎「サトシのイントネーションで言っても伝わんねぇよ」
姉「オマエまじ浸りすぎ、カミナリオヤジ(※高校生)(※17歳)(※大寿)に見守りSwitchつけてもらえよ」
サ「ゲームは1日1時間までとかフザケたこと抜かしやがったから大喧嘩になった」
虎「しょーもねー!!」
サ「その時リンドーに借りた(※ランから勝手に密輸)プレステが逝った」
虎「竜胆君可哀想だろっ!!」










ガリ男「結局誰がピカチュウなんだよ……!!」


鶴蝶にボコボコにされたガリ男が嘆いている。

鶴「俺だ✨」
虎「なんで嬉しそうにしてんだよ」
姉「誰がサトシなん?」
虎「だからサウスじゃねーの、サ̀ウ̀ス̀(サトシのイントネーション)じゃん」
姉「マスターすんのプロフェッサーなん?授業の意味ネーナ」
ガリ男「イカれてんのか💢!!!」
サ「今更すぎだろ」
姉「は?誰がイカれてんだコラ」
虎「自覚が無さすぎ」
サ「テメェもだよイカれ姉弟」
ガリ男「クソッタレが!!」
虎「行け!カクチュウ!!10まんビンタだ!」
姉「だいぶ叩くじゃんwwwwww」
鶴「(構え)」
ガリ男「ヒッ…このバケモンが…!!!」
姉「殺れ、カクチュウ、かかと落としだ(圧)」
虎「「殺れ」じゃねーんだよなーwwww」








サ「だいぶ埋まってきたな」


有名どころを片っ端からボコって写メって図鑑を埋める作業も折り返し地点を過ぎた。本日中に全クリする勢いである。

ちなみに、自分から喧嘩をふっかけているわけではない。縄張りを歩いていたら向こうから殴ってくるので正当防衛の10まんぼると(修羅)をお見舞しているだけだ。そう、俺らは歩いてただけ。
ちょっと「かかってこいや(笑)」ってかいたタオルをサウスに引っ掛けて歩いてただけだもん。なんも悪いことしてねーもん。


「アン?💢」

聞き覚えのある声だ。


😠「何してんの、一虎」

目黒のツインデビルだ。俺たちの天使ソウたやが今日も可愛くピキっている。
可愛くピキるって何やねん。
字にすると違和感がスゲェが、可愛いとピキるは両立するのである。世紀の大発見である。


虎「幼馴染とポケモンGoしてる」
😁「オマエ鶴蝶と幼馴染だったんか」
虎「いや幼馴染はさっちゃん(ブラジル産)の方だけど」
😁「舐めてんのかコラんなワケねーだろ」
サ「ヨォ、オサナナジミのさっちゃんだ」
鶴「ノリ良すぎるだろ」
姉「さすがカーニバルでサンバ踊ってただけあるわ」
虎「見たかのように話すじゃん」
姉「サンバってちょんまげにキンキラキンの服だろ?だからコイツちょんまげなんだよ、ケンさんリスペクトしてっから」
サ「マツケンサンバはサンバですらねーよ」
😁「人の話聞いてんのかコラ」
姉「ちっちゃくて見えてなかったわ悪ぃ悪ぃ」
😁「コ ロ ス」
?「…………、……………。」
虎「あれイヌピーじゃね?」
乾「チッ…空気読めや」


知ってるヤツが視界に入ったので無視って帰ろうとしたら(ヒールより尖ったキンキン反抗期)、絶妙に空気が読めない一虎が声をかけてきやがった。
chapter18とchapter19は同時に起っているので、今飼い主ココは必死に金を集めて金の魔王と戦っている。
つまりこのイヌピーは放し飼いチュウである。


姉「は?一虎が挨拶してんだから舌打ちしてんなよ」
乾「アんだコラやンのか」
😁「先に俺がボコボコにすんだよ下がってろ童顔」


恐らく東京中で一番口と態度の悪い奴らが集まってしまった。第1次暴言三天戦争の勃発である。
今オマエらの横に居る本物の三天戦争のクソデカマジ三天に怒られろ。ワンパンでヴィーヴォにされっぞ。
というかヤンキーが口で戦ってんじゃねぇ、ちゃんと戦え、拳で🤜🤛



「んぉっ!なにしてんだー!」


ちゃんとした方の三天戦争のガチ三天(可愛い担当)が声掛けてきやがった。


虎「オマエなんか知らねー!!どっか行け!!春千夜の妹なら千咒もマイキーと場地と幼馴染ぢゃん…っ!!マイキーと幼馴染だったやつなんて仲間に入れてやんね"ーっ!!(あっかんべーーッ!!)」


▼ カズチュウ は まだ スねている ようだ


サ「お、カクチュウあいつは強いぞ」
鶴「アイツは何チュウだ、」
サ「千チュウ」


ポケモンが全員ピカチュウだと思ってやがる。謝れ、ポッチャマとかに。



鶴「俺と戦え!!」


その台詞オマエが言ったらオマエの方が野生のカクチュウになるぞ、野生のカクチュウが飛び出してきた感じになってっぞ。


千「たたかう!!」


ほら操作画面選択してんの千咒じゃん、なんでマスターついてる方が喧嘩ふっかけてんだよ。



姉「変な頭しやがってその爆発アタマで身長詐欺ってんじゃねぇチビが」
😁「デカ女のくせに身長ディスってんじゃねぇオマエなんか絶対モテないだろクソアマカス」
姉「誰がクソアマじゃクソボンバー頭脳みそ爆発したんかこのハゲ」
😁「禿げてねぇフサフサじゃこのすだれロン毛貞子おんな」
乾「どっちもどっちだろ適正身長くらい守れや(ペッ)」
姉😁「「ヒールで詐欺ってるヤツは黙ってろや」」



暴言三天戦争もそろそろ暴力三天戦争に移行しそうなその時、



「おい、何してんだよ」
「あれ、一虎?」


▼イザナと、本物の三天(ホラー担当)が中華まんを持って現れた。










イ「はぁ?ヤンキーマスター?」
鶴「……おう。」
イ「なんでだよ、ヒマなんだったらトレーニングしてろよ」
虎「ヤクザに討ち入りはトレーニングじゃなくねぇ??」
マ「プリプリだなこれ、最高」


ここはサウスの店、みんな仲良くおっちんし、出されたありがてぇメシを食っている。
イザナとマイキーとカクチュウとカズチュウは4人テーブルに座ってソーセージを食っている。このソーセージ代は多分イザナにカツアゲされるであろう斑目が払う。

その他のメンツは向こうの円卓に座ってポテトを食っている。ちなみにこのポテト代は後から大寿にタカることで満場一致となった。



千「んまー!!」
姉「オマエ可愛いな、よう食えよう食え」



あの羽宮姉がめっちゃ世話してる。姉は千咒を気に入ったらしい。
毎度この姉は贔屓がエグい。場地にも贔屓がエグい、最近三ツ谷も贔屓し始めた。
姉はエラソーじゃないやつが好き。
まぁ一番贔屓されてんの鉄太だけど。


😁「食いすぎなんだよデブ」
姉「オマエ誰に許可取って食ってんだチビ帰れやカス」
😠「……(シュン…)」
姉「オマエは食っていいぞ青っ子毛玉、可愛いなオマエも、ほれこのデッケェの食え」
😠「……ありがと」
乾「オマエ清楚好きのオッサンみてぇでガチキメェなクソアマ」
姉「オマエは弟属性だけどフツーに嫌いだから死ね(酒瓶を振り上げる)」
サ「おー、アジタート見る目あんな、その酒60度だゾ」
姉「シバけりゃなんでもいい(ブンッ!)」
乾「っぶねぇな暴力女!!!💢」



山賊の円卓かよ、円卓の族かよオマエら。
騎士道とかないんか?




イ「………しょーもねぇ。サウスがプロフェッサーだぁ?」
鶴「……イザナ?」
イ「オマエの王は誰だコラ、言ってみろ」
マ「おい一虎ラスイチジャンケンな」
虎「マイキーそう言って最初にパー出すの知ってんだからな!!」


横でクソ修羅場ってんのに全然ソーセージを続行している東京マジ卍會幹部は、カスのジャンケンによりマイキーがラスイチを勝ち取ったようだ。


鶴「俺の王はもちろんイザナだ!!」
イ「じゃあなんでよくわかんねぇチョンマゲに尻尾振ってんだオマエは"!!」


ドンドン机を叩くんじゃない、さっきからマイキーとカズチュウ若干浮いてんぞ、イザナの台パンの衝力で。それでも食うんかオマエら、なんか追加のオニオンリングが出てきたな…これも斑目が払うんか……そうか………


イ「オマエは!!俺の下僕だろうが!!」



最低最悪のDVメンヘラヤンデレ彼氏みたいなこと言い出した。
さすがに怒れ鶴蝶、……鶴蝶…??



鶴「そうだ!!俺が下僕なのに最近のイザナと来たら……!!」



怒るどころか肯定するんかい、キレてるだけで実質告白してんのと変わらない。


イ「王に楯突くんじゃねぇ!!黙ってついてこい!!!」
鶴「………それは、…そうだ」



イ「…………はぁ何を勘違いしてんだ下僕のクセに」












イ「カントー地方のヤンキーマスターは、

        俺だ       」
虎「なんか言い出したんだけど」


オマエもポケモンやりたいんかい、Goじゃねぇ帰ってこいつってんだよ。




イ「チッ…行くぞ」
鶴「あ、ちょっと、イザナ!!」
イ「今から忙しい、手間かけさせんな」
鶴「…あぁ。」



本当に横暴なマスターである。
だが、こんな横暴なマスターだから下僕はついて行くんだろう。



目指せヤンキーリーグ。
チャンピオンはオマエたちの手で掴め。








マ「…サウスくんだよね?」
サ「おう、黒川の弟か!!喋んのは初めてだな!!」


黒い衝動コンビとかいう最悪の組み合わせである。

マ「ケンちんはやらねーから(フシャーッ!)」
姉「猫の威嚇みてぇだな」
サ「ケンちん…?……ドラケンのことか!!」
姉「何、オマエまだドラケンのこと誘ってたん??」
サ「今も誘ってるゾ、」
姉「はぁあ〜?オマエ喧嘩やめてこの店始めたんじゃねーのかよ」
サ「何言ってんだ、この店の店員に誘ってんだよ」
姉「???」
サ「その癖にバイク屋やるつって聞かねぇ!
下半身バイクにできるようにするとかほざきやがる!!」
姉「アイツそんなヤツだったの!?アタシアイツと三ツ谷が一番まともだと思ってたのに…!?」
サ「バイクになってねぇで俺の店でツマミ作って格闘しろ!」
マ「ケンちんはバイク屋やるから首突っ込んでくんなよ」
サ「ならオマエが来い!佐野万次郎!!」
マ「全然人の話聞かねぇじゃん!」
姉「オマエが言うか?」
千「おっ!マイキーも来るのか!!マイキーと戦りたいぞ!!」


三天になるには人の話を聞かないスキルが必要なのだろうか。




この時の悪ガキどもは知らない。
ここ、格闘バー:テラノではそのうち華の金曜日に三天戦争という名の賭博試合(※違法)が行われ、大人になって、社会人になって、マトモな道を歩き出した皆の、青春の延長試合の憩いの場(違法)になるのだが、そんなこと、まだ、知らない。


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