a/hanagokoro/novel/1/?index=1
TopMainさよなら、さようなら
彼は私を侵食しつつあった。

夢の中でしか聞こえなかった彼の声は、段々と日常生活の最中にも聞こえてくるようになった。そして眠りについてから見る夢は混沌さを増し、私の心をいつもぐちゃぐちゃに掻き乱すのだ。

当たり前のようにここ最近の眠りは浅く、起きてる間も気分がいいとはとても言えず、兄やサボに酷く心配される日々が続いている。何とかしなければとは思ったが、眠りに付けばまた夢を見るのかと思うと、眠るのすら億劫になってきていた。眠りたくない、眠ったらまた私が私でいられなくなる。

『ごめん、おれ…』

そんな泣きそうな顔しないでよ、泣きたいのは私なのに。

「――……名前?」

エースの声に深く沈んでいた意識が引きずり上げられる。ハッとして顔を上げると、エースが心配そうに私を見つめていた。

「具合悪いか?」
「大丈夫!ちょっと眠かっただけ」
「…やっぱり寝れてねェのか?」

エースは自身の目の下をとんとんと指さすと、相変わらず眉が下がったまま何とも言えない顔で「隈ひどいぞ」と言った。心配してくれている気持ちが痛いほど伝わってきて、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。だが、ずきずきと痛む頭では空元気にも限界があり、エースに不調がバレないように完璧に振る舞うには気力が足りなかった。

映画館以来、エースとは重ねて遊んだ。会えば会うほど気持ちが高まっていき、エースへの気持ちは溢れていった。それと同時に夢も酷さを増していったが。
今日は折角エースが食べたがっていたハンバーガー屋さんに来たというのに、こんな状態で純粋に楽しめないことを本当に恨む。

「ごめんねエース…」
「謝んなって、具合悪いのはしょうがねェだろ。今日は早く帰ろうぜ」
「うん…」

変に不調を隠そうとしないで済むようになると逆に肩の力が降りて、具合は悪いものの気を楽にして会話することができた。美味しいハンバーガーを全力で楽しむことはできなかったが、私を気遣ってかいつもより穏やかに話してくれるエースとの会話は心地よかった。

ハンバーガー屋を出ると駅周りで何かイベントがあるのか人が溢れ返っており、エースと驚いて顔を見合わせる。

「今日ってなんかあったっけ?」
「いや知らねェ。でもこんな様子じゃ、なんかあるんだろうな」

もう既に帰路につこうとしていた私たちにとっては、どんなイベントが開催されているのかはどうでも良いことで、それより人混みの中を抜けていかなきゃいけないという事実にげんなりする。はぐれそうだな、と思っていると、不意にエースの節ばった大きな手に包まれた。

驚いて弾かれたように顔を上げると、エースがはにかみながら小さく笑って「はぐれそうだから、ここ抜ける間だけな」と私の手を握る。私はといえば呆然とするばかりで、エースに引かれるまま歩き出して何も言えずにいた。

エースは体温が高そうだなと常々思っていたが、本当にエースの手は温かく、その熱を素肌で感じ取れてる現状に改めて赤面する。兄とは違った男の人の手の感触に、脳がショートを起こしそうだった。

人混みを掻き分けながら進んでいると、足元の段差に軽くつまづいてしまい、少しだけよろめく。本当にほんの少しよろめいただけだったが、手を繋いでるエースにはその振動が伝わったようで、ぎゅっとその繋がりが固くなる。

「大丈夫か?」
「う、ん」

手を強く握られただけなのに、何故かその熱は私の体全体を包み、抱きしめられたような感覚がした。風に乗った潮の香りがして、既視感のある感覚に軽く目眩がする。どこか、エースの体温が懐かしく感じられた。この腕に、もう一度抱かれたいと心の奥が叫ぶ。

――もう一度?

違う違う、と思考を振り払って深呼吸をする。これ以上私を引き込まないで、と心の中で唱えた。

「っは〜!やっと抜けたな」
「死ぬかと思った…」

人混みを抜けて、エースが大きく息を吐き出す。どこかぎこちなく離れていく手を名残惜しく思いながら、引き止める勇気はなく、行き場のなくなった手でバッグを肩にかけ直した。やっと落ち着いた空気の中、見慣れた帰り道をエースと並んで歩いていく。

相変わらず頭はズキズキと痛み、周りの音はフィルターを一枚通したように聞こえたが、エースの声が私を落ち着かせてくれる。昨夜の兄弟での出来事を面白おかしく話してくれるのを、微笑ましく思いながら相槌を打った。

「本当に仲いいよね」
「ケンカすることも多いけどな」
「ケンカ?」
「あ〜、ケンカっていうより、競争か?」

それならば容易に想像がつく。思わずくすくすと笑うと、エースは嬉しそうに話し出す。

「誰が一番多く食えるかとか風呂の順番とかな」
「ふふっ、確かにしてそう」
「ま、大体おれが一番だぞ」

勝ち誇った子供みたいな笑顔に、ズキンと頭が痛んで視界が揺らぐ。鼻の奥に懐かしさが吹き抜けていき、瞼の裏側でテンガロンハットの彼が笑った。

「昔からそうだったよね」

それは、私の意識をすり抜けて口から零れ出た言葉だった。

「……昔から?」

さっと血の気が引いて、手や足先の感覚が失せる。

私は今なんて言った?

顔を上げると、エースが目を見開いてこちらを見つめていた。

「ぁ………ご、ごめ……」

訳も分からず震える唇を動かす。だが、エースの表情は困惑を極めるばかりで、私は耐えきれずにその場を走り去った。遠くで、エースの呼び止める声が聞こえた気がした。

なんで、なんで。なぜ私はあんなことを口走ったのだろう。何もかもが分からない。それでも無性に泣きたくなって、全速力で肺が痛くなるくらい走った。
家に飛び込むように帰ると、リビングにいた兄に「おかえり」と言われたが、返す余裕もなかった私はドタバタと部屋に駆け込んだ。

ベッドに蹲って、ガンガンと揺れる頭を抱える。痛い、痛い。頭が痛くて、目の奥が熱い。泣くと余計に頭が痛くなると分かってはいたが、何故か涙が止められない。何も考えられず、ただただ頭がぐらつく感覚に集中していると、いつの間にか意識を手放していた。

***

ふわふわと変な心地だ。これまで誰かの記憶を映画のように見ていたが、今は確かに私がこの空間にいる。ゆるりと顔を上げると、そこには彼がいた。まさか、私と彼が対面する日が来るとは。

「…なんで……?」

彼に言いたいことや聞きたいことは沢山あったが、それをひとつずつ取り出すほど冷静でもなくて、不明瞭な言葉ばかりが漏れでる。

「なんで、どうして私の夢に出るの?もう見たくない…見たくないよ……!」

無条件に涙はぽろぽろと零れ出た。彼の表情はよく見えなくて、笑っているのか泣いているのか、私の言葉をどう思っているのか、分からなかった。彼が何も応えないのが腹立たしくて、私は思わず声を荒らげる。

「もう私を掻き乱すのはやめて!私の心は…っ、私だけのものなの!!」

自分で言ったはずのその言葉に、心臓を掴まれたように胸が苦しくなった。息が上手くできない。夢の中なのに、変な感覚だ。縋るように彼を見ると、不意に彼は踵を返す。腹の底が冷えて、足元から不安が襲った。

「まって…!行かないで、やだ…っ」

別れの記憶が目まぐるしく駆ける。彼の誇りが刻まれた背中が、遠くなっていく。手を伸ばしても届かないもどかしさが、やがて喪失となって私を冷たく包んだ。

「――名前!!」

目の前にエースの顔が広がって、目覚めたばかりの瞳から訳も分からず涙が大量に零れる。私は息も忘れて、エースに縋り付くように身体を起こして手を伸ばした。

「えーす、エース…っ、やだ、行かないで、ここにいて…!!」

エースが何故ここに、とかそんなこと考える余裕はなくて、ただ目の前のエースがいなくならないで欲しくて、悲しさとか切なさで胸が痛んで仕方がなかった。

「やだ、しなないで、そばにいて、おねがい、えーすっ」
「名前、」

わあわあと泣きながら心が叫ぶままに口にしていると、肩を力強く掴まれて、鼻先が触れるほどの距離に迫ったエースの瞳が、真っ直ぐに私を射抜く。

「おれを見ろ!!」

意味もなく悲しくて溢れてた涙がぴたりと止まる。肩に触れる手の熱とか、エースの優しくて綺麗な瞳とか、温かくて低く響く声が、私のぐちゃぐちゃになった心を解きほぐしていく。冷たかった手先に、血が巡って熱くなっていくのを感じた。

ああ、エースがいる。

「今目の前にいるのは誰だ?」
「…エース……」
「あァ、そうだ」

エースは優しく微笑んで、私の手をそっと握った。大きくて節ばった手。私と繋いで、ドキドキしたエースの手だ。切なく締め付けられてた私の心が、ゆるやかに甘く締め付けられて脈を打つ。愛おしく細められたエースの瞳から目が離せなくなって、お互いの息遣いだけが響いて、少しかさついたエースの唇がそっと私に触れた。

「おれ、名前が好きだ。だからいなくなったりなんかしねェ、ずっとそばにいる。そばにいたいんだ。…好きだ、名前」

エースが一旦言葉を区切る頃には、私はまた泣きじゃくっていた。先程のような心が軋む冷たい涙ではなく、熱くて零れるたびに幸せに包まれるような涙。嗚咽が零れるほど泣いてしまって上手く喋れなかったが、それでもエースに応えたくて必死に言葉を紡ぐ。

「私も、私も好き、エースが大好きだよ…っ」
「…おう」
「エース、大好き、好き」

せぐりあげる愛おしさのままエースに抱きつくと、エースの力強い腕が回って幸せでどうにかなりそうになる。

不安で仕方がなかったのだ。
同じ顔で、同じ声で、同じ熱をもった彼のように、エースも私の前からいなくなってしまうんじゃないかって。その呪いが今、解けていくのを感じる。大丈夫、エースはいなくならない。重ねた唇の感触を思えば、それは願いではなく確信に変わった。

しばらくお互いのぬくもりを確かめるように抱き合っていると、やがて心が落ち着きを取り戻してきて、現状を冷静に分析し始める。

「……エース」
「ん?」
「…どうしてここにいるの?」

ゆっくり体を離して、エースを見つめる。ここは私の家で、私の部屋だ。何故エースがいるのだろう。

「ああ、お前の兄ちゃんに通してもらった」
「……えっ!?」

こともなげに言ったエースの台詞に背筋がぞわっとして、顔に血が集まるのが分かる。先程までの甘く打っていた鼓動と違って、羞恥にがんがんと早くなっていく心臓の音が耳に響く。それって、つまり。

混乱を極めた頭で結論を出そうとしていると、いつの間にか部屋の入り口に立っていた兄がわざとらしく咳払いをした。

「まァ、なんだ。詳しい話は後で聞く。…とりあえず飯でも食ってくか?」

私の声にならない悲鳴が家中に響いた。

***

既視感のあるふわふわとした心地に、顔を上げる。彼がそこにいた。

「……ね、」

私が声をかけると、後ろを向いていた彼は振り返った。今度は、はっきりと彼の表情が見える。どこか困ったような顔をしていた。なんだからしくない。

「さっきは…、ごめんね。…余裕、なくて……」

私が謝ると、彼はゆるゆると首を横に振る。仕方ない、って顔で肩を竦める彼。

「あのさ、ずっとあなたに聞きたかった事があるの」

ん?と彼は身を屈めて、私と視線を合わせてくれる。その優しげな瞳と目が合っただけで、泣きそうになる。
私が、ずっとずっと気になっていたこと。いつも、夢の終わりは別れを告げる彼の悲しげな顔だった。だから本当の彼の最期は、

「…幸せだった?」

問うた声は思ったよりも涙ぐんでしまって、そんな私に彼は驚いた顔をした後、眉を下げて柔らかく笑った。ぽんぽん、と私の頭を優しく撫でて、おもむろにテンガロンハットを脱ぐ。それを私に被せると、彼は歯を見せてニッと満面の笑みを浮かべた。
その陽だまりのような笑顔に、膜を張っていた涙が溢れ出す。多分だけど、彼は最後にもその笑顔を見せたんじゃないかと、理由もなくそう思った。
涙を拭って顔を上げると、すでに彼はそこにいなかった。預けられたテンガロンハットから太陽の匂いがして、彼の歩んだ人生を感じられた気がした。



ぱちぱちと木の爆ぜる音。暖炉の周りには子供が二人。シチューの匂いと窓の外の茜色に、今が夕暮れなのだと分かる。温もり溢れる家の中で絵を描いて遊んでいた子供たちが、クレヨンを片手に何かを描いていた画用紙を持って駆け寄る。

「ママみてー!」
「みてみて!」
「ん〜?」

キッチンで夕飯の支度をしていたであろう母らしき女性が、手を止めて子供たちが持ってきた画用紙を受け取る。目線を合わせてくれた母に、子供たちは誇らしげに胸を張った。

「ほのおかいたの!」
「わあ、ほんとだ。暖炉見ながら描いたの?凄い上手!」

暖炉の炎を描いたらしい子供たちを、母親がすごいすごいと手放しに褒めるので、子供たちはふっくらとした頬を桃色に染めて嬉しそうにした。そんな子供たちの頭を撫でながら、画用紙に描かれた炎を見つめて母親が懐かしそうに目を細める。

「ママね、炎って大好きなの」
「どうしてー?」
「きれいだから?」
「うん、とっても綺麗で、あったかくて……」

先の言葉が詰まった。何かを探すように震える唇は、中々言葉を紡ごうとしない。こみ上げる感情に蓋をするように、きゅっと唇が引き結ばれた。急に口を噤んでしまった母親を、子供たちが心配そうに覗き込む。

「ママ?」
「だいじょうぶ?」

小さな手が母親の頬に触れて、母親はどこか泣きそうな瞳で笑う。先ほどまで固く結ばれていた口は、今は緩やかに解けていた。

「ママのね、大切な人も炎なんだよ」
「パパ?」
「あー、そうね、パパも確かに炎だけど…、また別の炎の人よ」

少し沈んでいた母親の声音が楽しげになるものだから、子供たちは話の内容について興味を持ったようだ。短い脚をじたばたとさせながら、子供たちは母親に縋り付く。

「ほのおにあいたい!」
「わたしもー!どこにいるの?」

母親の瞳に切なさが宿る。

「もう、会えないの」
「……どうして?」
「遠くに、行っちゃったのよ。だからもう会えないの」

母親の辛く重い悲しみが子供ながらに分かるのか、子供たちの大きな蒼の瞳にうっすらと水分の膜が張る。もみじのようにふっくらとした子供たちの手が母親に触れて、気持ちを分け合うかのようなそれに、母親の目尻が緩む。

「あいたいね」
「…うん、そうだね、ずっと会いたいって思ってる。でもいいの」
「なんで?」

母親は子供たちの顔を見て微笑むと、その腕に小さな体を二つ抱きこんだ。四つの蒼の瞳が驚きでまん丸くなったが、やがて母親のぬくもりに幸せそうに細められる。

「会えなくなって、いっぱい悲しい思いしたけど、今はあなたたちやパパがいてくれて、とっても幸せだから。いいんだよ」
「ママがわたしたちのことすきってこと?」
「そう!二人もパパも大好き!」
「わたしもママすき!」

惜しげもなく愛の言葉を口にした三人は、お互いの隙間を埋めるように身を寄せ合った。言霊、というのは本当にあるようで、今この空間は幸せに満ちていた。

「ママ、ほのおのひとのおはなしききたい!」
「お話かあ。うーん、そうだな、じゃあパパがいる時にお話しようね」
「パパも?どうして?」
「パパもその人が大好きだからだよ」

母親がそう言うと、タイミングよく家のドアが開いた音がして「ただいまー」という父親らしき男の声が響く。その声に弾かれたように顔を上げた子供たちは、母親の腕から抜け出して勢いよく父親に駆け寄った。

「パパー!おかえり!」
「おかえりー!」
「おう、ただいま」
「パパ!ほのおのひとのおはなしして!」
「ん?炎の人?」

父親の驚いた顔を見た母親がくすくすと笑う。「夕飯の後でにしましょうね」と子供たちに釘をさした母親がキッチンに戻って夕飯の支度を再開する。まな板を包丁で叩く小気味の良い音と、鍋のシチューが煮える音を聞きながら、私は空腹感にゆっくりと意識が浮上した。

お腹空いたな、今日の朝食はなんだろう。

***

とある、のどかな何でもない休日。リビングに飛び込んできたルフィの声によって、人生ゲームのルーレットを回そうとしていた私の手が止まる。

「エース!!おれの肉食ったか!?」
「食ってねェよ!というかどの肉だよ」
「肉は肉だ!」
「昨日冷蔵庫にあったスペアリブじゃねェか?」

沈黙が訪れないほど騒がしい兄弟の様子を微笑ましく見守る。エースと付き合ってからはよく家に招かれて遊ぶようになり、この兄弟の騒がしさにも慣れつつあった。

「あー、それなら食ったな」
「やっぱエースか!!」
「こらこらケンカすんなって」
「ルフィ、お肉じゃないけど今日お土産でマドレーヌ持ってきてるよ。食べる?」
「食う!」

この兄弟に囲まれてわいわいと楽しい時間を過ごしている今が少し現実離れしている気がして、ここではないどこかに意識が漂う感覚になる。あの夢は私をここに呼び寄せるためのものだったんじゃないかと、直感的に思った。脳裏に彼の温かい笑顔が不意に甦る。

「…エース、」
「ん?」

マドレーヌに手を伸ばしていたエースが不思議そうに私を見つめる。

「あのね、いつか聞いてほしい話があるの」

私の声音はひどく普通だったが、エースはぽかんとした後、何故か顔をみるみる青ざめさせた。

「わ、別れ話か?」
「えっ」
「名前は別れ話を先延ばしにするような性格じゃないだろ」
「じゃあ今別れるのか!?」
「ええっ!?」

サボのせいで話がどんどん拗れた方向にいってしまい、私が慌てて「違う違う!」と否定すると、エースがほっと息をついた。なんだ、と肩を下ろして心底安堵している様子と、先程までのエースの慌てぶりに、思わず笑いがこみ上げる。

「エースと別れるなんて、もう考えたくもないよ」

そう言うと、口いっぱいにマドレーヌを詰めていたルフィも、テーブルの上の人生ゲームを片付けていたサボも、目の前のエースも固まるので、しばらくしてから自分の言った台詞の恥ずかしさに改めて気がつく。

「……よ、用事思い出した」

すっと立ち上がる私にエースが「嘘つけ!」と叫んで私の手を引き、退場を許してくれない。そんな様子を見てサボはくつくつと笑っており、ルフィは「仲いいなー」と呑気に呟いていた。

もう私が彼の夢を見ることは無かった。


さよなら、さようなら 4話


prev │ main │ next