その時は、きっと




「総員!心臓を捧げよーーー!」


兵士たちの雄叫びと、馬が駆け抜ける足音が辺り一面に響き渡る。
何度こうやって自身を奮い立たせ、部下達を騙し、走り抜けてきたことか。

決して、自身も死に向き合う事が怖くないわけではない。

罪滅ぼしのつもりもない。

だが

信じる仲間がいる限り
守るものがある限り
最期くらいは他人のために駆け抜けるのも悪くない。

その先に、ひとかけらの希望があるならば。





クララ・・・

ごめん、今回は帰れそうにない。

きっといつものように、人知れずひっそりと泣くんだろうな。

俺にも、いつもの場所に花を手向けてくれるだろうか。

いや、君の忠告も聞かずに出てきてしまったから、きっと怒られるな。



だが、もしまた君に再び逢えたなら

その時はきっと、君を求めよう。

息ができないくらいに、きつく抱き締めよう。

満天の星屑の下で、愛を誓い合おう。

この残酷な世界で、君に出逢えた奇跡に感謝しよう。



そう、もしまた再び君に出逢えたなら・・・





そして

今度こそは何度でも言おう。





クララ

愛しているよ───





【その時は、きっと FIN】

花季 -hanagoyomi-