il6 00:07




深夜、そう広くないアジトに男の絶叫が響き渡った。

時計針は0時を回り、なおも現れないイルーゾォの様子を見に、リゾットが椅子から体を起こしかけた時だった。

「なんだ。叫んだか……」

悲鳴を聞いたメンバーたちが自室から出てくる。

「イルーゾォの声です」

なまえもあれから眠らずに、イルーゾォが顔を見せに現れるのを待っていた。

その問題の人間が、何かただならない悲鳴をあげ、なまえやそのほか、リゾットまでも顔を引きつらせて廊下の先を見た。

「ドアを破る」

リゾットは足早に件の部屋の前まで来ると、有無を言わさずそのドアを蹴り開けた。

「おい、イルーゾォ!」

室内は暗闇だった。
覗き込んだなまえは、廊下からの四角い光の中に荒れた室内の様子を見た。

「見るなよ……」

部屋の隅からイルーゾォの声が聞こえた。
全員がそちらに目を向けると、果たして乱れきったベッドの上にはイルーゾォがいた。

「見ないでくれ」

イルーゾォは顔を覆って、光から逃げるように後ずさった。

リゾットが電灯のスイッチを叩きつけるように押した。

途端に明るくなった部屋の全貌に全員が目を剥いた。
イルーゾォは相変わらずうつむいて項垂れている。

メンバーの視線を集めたのは部屋の隅に放り出されたぐしゃぐしゃの黒いシーツで、その中に、ほとんど全裸体の人間が一人うずくまっていた。

女?なまえは初めその人物がそう見えた。
しかし厚い胸部に乳房は見えないし、体格も女性にしては骨太で無骨に感じる。
顔を覆い隠している長い黒髪には見覚えがあった。

「イルーゾォじゃ、ないかい?そこにいるのは……2人」

ゲェ、という、メローネの悲鳴が聞こえた。


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