「行くぜ…………!」



天雅は剣を持ち、アカギの方へ駆け出した




「その剣で私を傷付けるつもりか?………………………その醜さこそ、心が不完全な証拠!!!」



『傷付ける?………………私はもう、血を流さないと決めた!!

この剣は、守る為に在る!!!』



天雅の瞳に真紅がちらつき、口調も変わっていく


だが、リッシ湖の時と違い完全に『騎士』になっていない



その時、上空にピンク・青・黄の三色の光が飛び交った



「来たか、ユクシー・アグノム・エムリット…………………私の計算通り」



空を見上げ、アカギはそう呟くとニヤリと笑う



そしてエムリット達はしばらく飛び回ると、天雅の元へ集まった




『騎士!!』



『エムリット…………久しぶり、だな………」



エムリットは『騎士』に話し掛けるが、『騎士』は途切れ途切れにしか言葉を紡がない




『何で?…………騎士が完全に目覚めていない』



『それは………天雅の魂が、…………なかなか入れ代わってくれないんだ………』



『騎士』の言う通り、瞳の色は青と真紅のどちらにも定まらず、交互に色が変わっている


『どうやら………………天雅は、自分でやり遂げたいようですね』


ユクシーがぽつりと呟くと『騎士』は、苦笑まじりにこう言った



『そのようだな………………エムリット、この戦い…………天雅に委ねてみようか』



『貴方は、それでいいの……………?』



エムリットが真剣な面持ちで聞くと、『騎士』は微かに笑い、ゆっくりと喋る


『大丈夫……………これ程までに強い魂を持っているなら……………必ず、救うだろう』


『騎士…………』




『それとも…………私の保証だけでは、ご不満かな?』



『騎士』がそう言って悪戯っぽく笑えば、三匹も呆れた様に笑い頷いた



『分かったわ……………天雅に、託しましょう!』



『ありがとう……………』


『騎士』はそう言うと瞳を閉じた、そして眼を開くと瞳は元の青に戻る




「あ、れ…………俺は?」


『天雅!』


「エムリット!」



エムリットは元に戻るのを見ると、勢いよく天雅に抱き付いた




『天雅…………お願い、この世界を救って!』



「…………言われなくても!!」



そう言って不敵に笑う天雅の瞳にあるのは、『不安』ではなく『希望』



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