試験当日。
特訓と称して毎日の訓練に励んでいたイルマは、地下運動場にて位階ランク昇級試験である“処刑玉砲”に挑んでいた。


「ではルールを確認する」


処刑玉砲ルール。
外野に一名、残りは内野。ボールに当たった者は外野へ、外野からの攻撃はあり、ただし生還はなし。
魔術はボールにのみ使用可能、敵に直接の攻撃は不可。
チームの勝敗、当てた生徒の位階ランクによって評価も比例する。
制限時間15分、ワンバウンドセーフで顔面はアウト。


「AとBの腕章を配る。つけたらコートへ分かれろ」

「「「はーい」」」


クラスメイトの元気なお返事の後、チームは分かれた。

チームAは、サブノック・サブロ、アンドロ・M・ジャズ、ウァラク・クララ、アガレス・ピケロ、イクス・エリザベッタ、そして位階ランク4ダレスのリリア・カリオストロ。そこにイルマが加わる。
チームBは、ガープ・ゴエモンにクロケル・ケロリ、シャックス・リード、カイム・カムイ、アロケル・シュナイダー、プルソン・ソイ、そして位階ランク4ダレスであるアスモデウス・アリスと、できうる限り実力が拮抗するように組まれたバランスの良いチームである。


「うぉい!何だこの組分けは!?」

「厳正なる力の配分だ。異論は認めん、以上だ」


きっぱりと言い切ったカルエゴに、アスモデウスはぐぬ、と言い淀み、教員の決定には流石に逆らえないと諦めた。
入間の階位ランクアップのため、力を惜しまずサポートしようとしていただけにこの結果に異議申し立てたかったようだが、残念ながらカルエゴは受け入れる気は一切ないようだ。
外からでもサポートはできる!と意気込むアスモデウスと、そんなことは一切知る由もない入間。

しかしカルエゴのアスモデウスを見る目は厳しいものだ。
常々、実力はあるもののイルマに心酔し成長が見られないアスモデウスに対し、カルエゴは不満を募らせていた。向学心がないのであれば、どちらにせよランク昇格など夢のまた夢。
今回のランク昇格試験でもイルマを優先し、サポートしようものならランク昇格は愚か…などと考えつつも、ランク昇格試験である処刑玉砲は始まるのであった。