片思い

片想い


夏の暑さが嘘のように落ち着いて、本格的に冬服が必要になった、そんな高3の秋。

私は憎らしいくらいきれいな青空を窓越しに見上げた。

まぶしい。



私には好きな人がいた。
いや、いた、じゃなくて現在進行形で"いる"のだけれど、それを知るのは私ただ一人。

別に友達がいない訳じゃないし人を信用していないわけでもない。

それでも私の三年間の片想いを誰かに打ち明けることはなかった。

言葉にしてしまったら、終わってしまいそうな気がしたからだ。

私と彼の、"友人関係"が。

「あれ、霜月どうしたの?」

「え、菅原……なにが?」

私が昼休みに窓の外ばかり見ていたからか、友人である菅原が私に話しかけてきた。

「だっていつもは女子友達と……あっ、風邪で休んでるんだっけ」

彼は思い出したように言うと私の隣に立ち、私に倣うように窓の外の空をあおぐ。
ふわふわの髪が太陽の光でとてもきれいだと思った。

「霜月、俺さ。もうすぐ春高予選でさ……」

私は彼の横顔を凝視しているのに、彼は私の方なんかみないで言う。

「春高決まったらさ。好きな子に。霜月に告白するって決めてるんだ」

そう言って彼は私の方をみて優しく笑った。

「っ、すが、わら?」

そして私の頭を優しく撫でるとそのまま私に背を向けてどこかへと歩き出していた。

行きなりのことに私はどうしていいかわからなくて、片想いのときよりもずっともっと痛む胸にそっと手を当てた。


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ももさまリクエストです。
菅原くんで切ないお話しです。
期待に添えたかわかりませんが精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!


160112