Christmas Eve
Christmas Eve
12月24日。
日本でクリスマスと言えば恋人の祭典といっても過言ではない。
私は、この日だけは空けといて! と、恋人の鉄朗に釘をさしておいた。
鉄朗は"クリスマスなんて……"なんてぼやいたけど、私の鬼気迫る表情に気圧されたのか、渋々了承した。
因みに鉄朗は今日も部活があって、夜のイルミネーションデートとなった。
年末の東京はそこそこ冷える。
だけど私はこの日だけはと暖よりおしゃれを優先した服、オフショルダーの白いニットワンピを選んだ。
待ち合わせ場所にいけばそこにはすでに鉄朗がいた。
「お待たせ、鉄朗!」
冬の清んだ夜の空気に私の吐く息が白く浮かび、消える。
「おう、じゃ、行くか」
鉄朗は私を一瞬だけ見て、でも次にはそっけない返事をして歩き出していた。
「鉄朗……?」
私は不思議に思いながらも彼の手を握り彼の顔を覗き込んだ。
「っ、んだよ?」
若干赤い彼の耳は、寒さからか照れからか。
「似合わなかったかな?」
「聞くなばか」
あ、照れてる方だって確信して、私は彼の腕に自分の腕を絡ませた。
「ミオ?」
「クリスマスだから、ね?」
いつもは私の方から手を繋ぐことも腕を絡ませることもない。
でも今日は違った。
クリスマスという魔法は私を積極的にさせた。
イルミネーションの下を二人であるく。
いつもと同じ町並みが、魔法にかかったように輝いていた。
どこも人で賑わっていたし、皆が幸せそうだった。
私もまた、そんな幸せな人間の一人だ。
「はい、鉄朗。クリスマスプレゼント!」
「おう、サンキュ」
この日のために編んだ毛糸のマフラー。
彼は照れ臭そうに笑いそのマフラーを首に巻いた。
「似合うか?」
「うん、似合う!」
二人、顔を見合わせて笑いあった。
午前0時を回る頃、私は彼と家路を歩く。
「楽しかったね!」
「あー、うん。その、」
笑いかける私に彼は頭をがしがし掻くと、ポケットから包みを取り出した。
「え、鉄朗……?」
「ほらその……クリスマスプレゼント。あーもう、恥ずかしいから早く受けとれって!」
言って半ば強引に渡されたそれ。
私は包みを丁寧に開けた。
「これ……!」
そこにあったのは私が以前欲しがっていたネックレスだった。
覚えていてくれたんだって嬉しくて、でもそれ以前にクリスマスに興味ない風にしていただけに、このサプライズが嬉しかった。
「ありがと。てつろ、!」
お礼を言おうと彼を見上げた刹那、私は彼に抱き寄せられていた。
「メリークリスマス。愛してんぜ、ミオ」
耳元で囁かれた臭い台詞に、私の体の熱が上がるのがわかった。
――――――――
メリークリスマス!
管理人より感謝を込めて!
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