いやみ

いやみ



よくバレーの練習を見に来る子がいる。その子に気づいたのはごく最近だが、研磨いわく、一年前からよく練習試合などを見に来ていたという。

その子はどうやら夜久に興味があるのはすぐにわかった。

しかも今年、俺はその子と同じクラスになった。名前を霜月ミオという。

「よう、霜月。今日も見にくんの?」

「え、あ。え?」

思いきって聞いてみる。体を屈めて霜月の目線にあわせてやれば、霜月はあたふたとあわてふためいた。

「夜っ久んはいいやつだから」

「へ!?」

あまり意地悪を言ったらかわいそうかと、一言、簡潔に伝えた。

そのまま部活に向かえば、夜久はすでに練習を始めていた。こいつはきっと、気づいてないんだろう。

「夜っ久ん、夜っ久ん。あそこにクラスメイトの霜月が来てるんだけど」

「? だったら何だよ」

「んー、練習終わったら会いに行ってやったら?」

嫌なやつだと思われたかもしれない。それだけ嫌みに言ってやったのだから仕方ないと言えば仕方ないんだが。

夜久は「うるせえよ」、言いながらも、霜月の存在にようやく気づき、そわそわと霜月を横目で見ていた。


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千明さまリクエストです。
夜久くんのお話です。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!



170412