甘やかし彼氏
甘やかし彼氏
私の彼氏はとても優しい。それから大人だ。
周りのひとには嫌みな人間だとか策士だとか言われるけど、私に限ってはそういうことはしない。むしろ彼は私を甘やかす。
「鉄朗〜! 昨日の授業でね」
「まったく、甘えた声だしやがって」
言いながらも彼は私を膝に乗せ、後ろから抱き締めてくれた。
今日は部活帰りの鉄朗の部屋でのデートだ。
おうちデートとなると私は必ず鉄朗の膝に座る。背が高い鉄朗は、私をすっぽりと膝におさめ、軽々と抱き締めている。
「昨日ね、指名されて答え間違えちゃって。恥ずかしかった」
「ぶっ、お前らしいじゃん」
「笑わないでよー」
「よしよし」
鉄朗は私の頭を優しく撫でる。その手つきは慣れたもので、私が鉄朗にこうして抱き締められることが頻繁にあることを表している。
私は鉄朗に寄りかかる。
「ねえ、鉄朗」
「なんだ?」
「ん、大好き」
「そりゃどうも」
そっけない返事はやっぱりいつも通りで、私は鉄朗を振り返り、鉄朗を見上げた。
「鉄朗は? 私のこと好き?」
「当たり前だろ」
「ちゃんと言ってよ」
「好きだ、ミオ」
鉄朗は本当に大人だ。鉄朗の声色は優しく私を包み込む。
それだけで安心してしまい、私は目を閉じて鉄朗の唇と自分の唇をくっつけた。
――――――――
三周年企画。
大人な黒尾くんに甘やかされる。
企画参加ありがとうございました!
170425