彼らは幼馴染

彼らは幼馴染み



私の好きな人にはいわゆる幼馴染みという関係の友人がいた。孤爪研磨くんはあまり人付き合いが得意ではない男の子だが、一個年上の幼馴染みの黒尾さんに対してだけは例外的に何でも話せるようだった。
黒尾さんと一緒にいるときの孤爪くんは、まるで別人のようだった。普段はもごもごと口ごもって人との会話が続かないのに、黒尾さんに対してはやや辛口にものを言う。それだけ二人の絆が固いということなんだろうけど、最近そんな二人の関係が傾き始めた。黒尾さんに彼女ができたのだ。

孤爪くんは最近、黒尾さんにたいして遠慮ぎみで、あまり二人でいるところを見なくなった。黒尾さんと彼女さんの時間を優先してあげているのだろう。
それでも、孤爪くんはどこか寂しそうな顔もしていたから、黒尾さんに彼女さんが出来たことを複雑な心境で見ているんだろうなと思った。



私はあまり積極的な性格ではなく、だから孤爪くんに興味があるというのにもう一年は何も行動を起こそうともしていなかった。
そんな私が意を決してゲームを買いに走ったのは、あるいは孤爪くんが寂しそうにしていたからかもしれない。見ていられなかったのだ。

そうして私は買ってきた新品のゲーム機を持って、学校へと登校した。

「こ、孤爪くん」

「……え、おれ?」

「うん。あの、私、ゲームを買ったんだけど、一緒にやらない?」

朝練終わりの彼に勇気を出して話しかければ、彼は目を真ん丸にして私を見た。

だけれどそのあと、私と彼は二人でゲームをする仲になったのだった。



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柚希さまリクエストです。
研磨くんのお話です。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!



170517