ゆるす
ゆるす
「だーから! もう知らねえ!」
何が原因だったんだって聞かれたら、確か私が及川くんと仲良くしていたことだったと思う。
そうだ、ボディタッチされて気を許しすぎだとかそれが直接の原因だ。
だって。一くんの友達なら、私の友達でもあるって、そう思う私がおかしいのかな。
ぼーっと昼の空を見上げる。
いつもは隣に一くんがいるけれど、今日は一人での昼食だった。
「はぁ……」
あからさまにため息をつく。
あれから数日、一くんは私を避けていた。
正直、限界だった。
「あー、もう……」
謝ろうにも避けられては仲直りすらできない。
なんだか寂しくて涙が込み上げてきた時だった。
「ばっ、及川この……」
「あっ、」
一人、中庭でお弁当を広げる私の前に、恋い焦がれた人、一くんが現れた。
及川くんに連れられて。
「あー、ミオちゃんいたいた!」
「え、え?」
そして及川くんと一くんは私の前まで来て止まる。
「ねえ、ミオちゃん、岩ちゃんが意地はってごめんねだって!」
「? うん?」
「ばっ、黙れ及川! て、ミオ?」
行きなりのことにびっくりして、でもなんでか安心してしまって、私の目から涙がこぼれた。
「ミオ、おい? どこか痛い、うお!?」
だから私は気づいたら立ち上がって一くんに抱きついていた。
一くんは体勢を崩しかけながらも私を抱き止める。
「……一くん。ごめんね、私。もう一くん以外の男の人と、仲良くしないから。だから、だから、んっ?」
だから別れるなんて言わないで。言おうとしたらその言葉は彼のキスにより阻まれた。
「別れるなんて言うなよな、ミオ? 俺も……器が小さすぎた。別に誰と仲良くしようがお前の自由だ。だけどな、」
――嫉妬するくらいは、許せな?
ばつが悪そうに笑った彼に、私は小さく頷いて、彼の胸に顔を埋めた。
ちなみに隣で一部始終を見ていた及川くんに、このあとしばらくからかわれるのはまた別のお話なんだけど。
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こまりさまリクエストです。
岩泉くんで、喧嘩してからの仲直りの切甘です。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!
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