信じてる。
信じてる。
青葉城西高校三年、花巻貴大くん。
彼と出会ったのは、三ヶ月前のこと。
そもそも私と彼の出会いなんてほんとに偶然で、でも確かに、違う高校ではあったけどバレー部であると言う共通点が二人の距離を縮めたのも事実だった。
ちなみに私は烏野のバレー部のマネージャーをしていて、対する恋人の貴大くんは、ライバル校のレギュラーだったりする。
だけど、だ。
高校も違う、部活で忙しい、おまけに受験生となると、ほとんど会えないのが実情だった。
私はあまり自分に自信がない。だから、貴大くんが私から離れやしないかと、いつも不安ばかりだった。
そんな秋のある日。
その日はたまたま私の部活が体育館の点検で休みになった月曜日。
ちなみに貴大くんは月曜日は毎週オフだというから、青葉城西はすごいな、なんて思う。
そんなわけで、私たちは久々に陽のあるうちのデートへと、帰り道にある公園で談笑していた。
相変わらず貴大くんはかっこよくて、なんだか胸があったかくなった。
同時に、やっぱり切なくなった。
確かに今日は久々に時間がとれて楽しい。
でも、明日からはまた会えない日々が続く。
「ミオ?」
「……」
私があからさまに口数が少なかったからか、貴大くんは私を覗き込む。
私はいよいよ耐えきれなくなって彼の胸に顔を埋めた。
「え、ミオ? どうしたの?」
それでも彼は優しく私を抱き締める。
あったかい。
「貴大くん、さ。私と会えないの、寂しい?」
そっと彼を見上げて小さく言えば、彼も私が何を言いたいのか分かったらしく、私の額にキスを落とす。
あれ。おちつく。
「そりゃ、寂しいよ。大好きで大好きで、毎日辛い。ミオが誰かに取られないかって、心配にもなる。でもさ、」
そう言って貴大くんは私に柔らかく笑うと、言葉を続ける。
「だけど俺は、ミオを信じてる。ミオは違うか?」
にこ、と笑う彼の笑顔に、私の不安なんか、一気に吹き飛んだ。
「うん、私も好きだよ。貴大くん」
笑って見せたら二人の影が重なった。
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暦さまリクエストです。
花巻くんで、烏野三年のバレー部マネージャー、切甘です。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!
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