兄妹
兄妹
俺には二つ下の妹がいる。昔から仲が良かったミオと俺だけど、最近俺は、ミオの行動に胸を締め付けられていた。
「おはよ。徹兄」
「おはよう、ミオ。今日は岩ちゃんとデート?」
日曜の朝、起きてきたミオに問えば、ミオはまあね、と照れ臭そうに返事をした。
胸がささくれだつのがわかる。
「ふうん。楽しそうだね」
心にも無いことを言って作り笑いを浮かべた。
なんで、なんで。
何で俺じゃなくて岩ちゃんなんだ。
思っても口にはしないし出来ない。
だって俺は理由を知っているから。
俺がミオの兄だから、だからミオとは結ばれないのなんて、誰から見てもわかりきったこと。
「徹兄? どうかした……?」
黙り込んだ俺に、ミオがゆっくり近づいてくる。
理性の糸が、切れた。
「えっ?」
ミオの手をつかんで、抱き寄せていた。
腕の中のミオは華奢で、壊れてしまいそうだった。
「ずっと俺だけのミオだったらよかったのに……好きだなんて言ったら、ミオは困る?」
とうとう打ち明けてしまった気持ちを、ミオは拒むわけでもなく俺の胸に顔を埋めた。
「徹兄……ずるいよ。私だって、気づかないようにしてきたのに」
ああ、なんだ。ミオも同じ気持ちなんだって気づいたら、胸の締め付けが少しだけ和らいだ気がした。
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HALさまリクエストです。
及川くん兄妹で、切甘です。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!
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