恋らしからぬ
恋らしからぬ
クラスメイトの霜月ミオはさばさばした性格で、男女関係なく好かれている。
友人も多く、俺もそんな友人のうちの一人だ。
「金田一お疲れ〜! 次の日曜練習試合だっけ?」
「おう、霜月お疲れ。そうだな、次の日曜は練習試合」
放課後、霜月は友人に挨拶をすることは少なくない。
しかも何気に俺の部活を把握していることはままある。
マメな性格なのだろう。
「暇だから応援行くね」
「おう! サンキューな」
そんな会話は日常で、俺と霜月は良き友人同士だった。
それがいつからこんな風に思うようになったのか。
霜月が応援に来る練習試合はいつもより緊張するようになった。
カッコ悪いところを見せたくないだなんて、そんなのまるで恋みたいだ。
いや、"みたい"じゃなくて恋なのだ。
「金田一、お疲れさま! かっこよかったよ!」
「おう」
「あ、そうだ。今度さ」
練習試合が終わると、霜月はいつもわざわざ俺に会いに体育館の入り口まで来てくれる。
嬉しくもあり照れ臭くもある。
「今度一緒に買い物にいこうよ」
「え?」
買い物? なんのために?
俺はすぐに答えが出ず、その場に立ち尽くす。
「あっ、金田一が嫌ならいいんだけど」
「あ、いや。行く!」
反射的に答えていた。
はにかむように笑う霜月は、だけど今までとは違いしおらしさがある。
うぬぼれてもいいのだろうか。
「じゃあ、また明日学校でね!」
しおらしいと思っていたのに、次にはいつも通りのさばさばした笑顔。
ますます訳がわからなくなる。
だけど事実、霜月とデートの約束を取り付けられたのだから、一歩前進したということにしておこう。
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ゆふさまリクエストです。
金田一くんとさばさばした女の子のお話です。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!
170225