それは恋

(「恋らしからぬ」続き)



それは恋



霜月とのデート、待ち合わせ場所に三十分もはやくついてしまった。
どんな服を着ればいいか、どれくらい早めに待ち合わせ場所に行けばいいか。
はじめてのことばかりで緊張はすでにピークを迎えていた。

「金田一〜! お待たせ!」

がっちがちに緊張して待つこと十数分、霜月は俺に手を振りながら歩いてきた。
いつもとは違う雰囲気に唾を飲み込む。
私服と言うだけでここまで印象が変わるのか。
どきどきする胸に手を当てて深呼吸する。

「じゃあ行くか」

「了解!」

さばさばした性格は、相変わらずだった。



買い物デートは思ったより楽しかった。霜月はやはりいつも通りで、俺と霜月の会話が途切れることはなかった。

「ね、金田一。あの靴かわいいね」

「あー、だな」

「あっ、バレーシューズもあるね」

霜月は本当にいい性格をしていると思う。
さばさばしているし嫌味はないし、会話だって心地いい。

もっと霜月を知りたい。もっと話したい。もっと一緒にいたい。もっと、もっと。

あっという間に一日が過ぎて、俺は霜月を家まで送った。

「金田一、今日はありがと。楽しかった」

「俺の方こそ楽しかった」

「うん。……また、一緒に買い物行こうね!」

からっとした笑みは、だが俺の胸を締め付けた。
これはまさしく恋なのだ。

俺は霜月に他ならぬ恋心を抱いているのだと、改めて思い知らされた。



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ゆふさまリクエストです。
金田一くんで「恋らしからぬ」続きです。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!



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