幸福者

幸福者




「要くん、お疲れさま!」

「ミオ……うん、お疲れさま」

私たちは顔を見合わせて笑いあった。

茂庭要くん。彼と私は付き合いはじめてまだ数ヵ月しかたっていない。
だからかまだ少しお互いに緊張をしていたし、それでもお互いにお互いを大事にしていた。

そんな、部活帰りの彼の部屋。私も彼も緊張していた。

部屋に誘うと言うことは、つまりはソウイウコトなわけだから……

「ミオ? 大丈夫?」

「ふぁ? だ、大丈夫だよ」

嘘。
声は裏返っていたし、体だってカチコチだった。そんな私を見て要くんは私をそっと抱き締めた。

「ミオが嫌なら……なにもしないよ」

私は勢いよく顔をあげた。

「嫌じゃない! ただ、緊張、してるだけで。好き、だよ!? 私、要くんが、好、んぅ?」

言葉途中に塞がれた唇。
私はそのまま彼に身を委ねた。



つー、と私の体を這う彼の舌に私の体が粟立った。緊張は未だ続いているのに、きっとこのドキドキは緊張からのものだけではない。ときめいているのだろう。

「ふふ……」

「? ミオ、どうかした?」

要くんは私を不思議そうに見下ろす。

「ううん、やっぱり私、要くんが好きだなあって」

言えば彼はあからさまに顔を赤くした。
かわいい。

「ミオはそうやって無自覚なんだから」

彼は小さくいったあと、行為を再開した。

ちゅ、と肉芽を吸うように刺激され、私はやがて果てた。

「はっ、ぁ、」

ひくつくそこから愛液が溢れた。

「っ、ミオ、本番行くよ……」

そして彼は自身にゴムをつけると私の中にそれを埋めていく。
ぐちぐちと中を押し広めるそれに、私の腰が浮く。
なんとも言えない快感は、私の思考を奪っていく。

「ゃ、やっ、要くん、あぁっ」

「ん、あっ、ミオ、」

そして彼は出し入れを始める。
はじめはぎこちなかったそれも、次第にスムーズになっていく。

息を乱し、喘ぎ、汗が落ちる。
見つめあい、愛し合い、やがて彼はゴム越しに白濁を放った。

「ん、はっ! ミオ、ミオ!」

どくどくと脈打つ彼のものに、ああ、射精したのかと実感した。
ああ、幸せだ。私はなんて、幸福者なのだろう。

思うと同時、私は彼を抱き寄せて唇を塞いでいた。

「ミオ?」

「うん。私、幸せ。要くんと出会えて、幸せだよ」



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100万hit企画
さくやさまリクエストです。
茂庭くんで、初心な裏です。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!


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