猫背な彼

猫背な彼



私の恋人は恐面だけど気が弱い。
もじもじと自信無さげで優柔不断だ。

「旭くん、どうなの?」

時は放課後、私は恋人である旭くんに詰め寄る。

「あの、ミオ……」

それでも旭くんはあわあわとして、大きな背中を猫背にして私に謝る。

「ご、ごめん。今度の日曜は……部活が入っちゃって……」

やっとといった感じに吐き出された弱々しい言葉。私はひとつ息を吐き、彼にいう。

「分かった。今部活いい感じだもんね。代わりに部活の見学、行っていいかな?」

次の日曜はデートの予定だった。だけど今、彼の所属する烏野バレー部は、強豪校として返り咲いたから忙しいのも知っている。
彼女として応援しないわけないじゃないの。

「ミオ?」

「うん、大好きだからさ。だからね。旭くん」

私はそっと彼に抱きついた。彼はあわあわと慌てふためく。

「春高終わったら、たくさん可愛がってね?」

「っ、ミオっ」

彼はじーん、と感動したかと思えば、私をおもむろに抱き締めた。
ねえ、旭くん。大好きだよ。



160505