張り裂ける
張り裂ける
「こ、孝支くん!」
ある日の昼休み、私は恋人である孝支くんに話しかけた。
私の声に孝支くんは振り返ったけど、その顔は笑ってはいなかった。
「なに、ミオ」
「う、うん。お昼、一緒に食べない?」
私がおずおずと言えば、彼は何のためらいもなく私に言葉を返す。
「ごめん、今日は大地と約束してるから」
「じゃ、じゃあ部活終わったら一緒に帰ろう」
「ごめんミオ、遅くなりそうだから先に帰って」
淡々と吐かれた言葉に私は胸が苦しくなった。
そんな私をよそに彼は私に背を向け澤村くんたちの方へと歩いていく。
最近孝支くんがそっけない。
前はいつも笑顔で話をしてくれたし、私との時間を大事にしてくれた。
私はなにか気にさわることをしてしまったのだろうか?
それとも嫌われているのか。
「孝支くん……」
澤村くんたちと一緒にいる彼は、私には向けない笑顔で楽しそうにしていた。
先に帰って。
そう言われたが私はそれを無視して彼の部活終わりを待った。
時間になれば彼は部活を終えたらしく、部室へと歩くのが見えた。
私は彼に声をかけようとしてやめた。
それは彼と澤村くんの会話のせいだった。
「スガ、最近ミオと帰ってないけど、何かあったのか?」
「あー、うん。別になにもないんだけどさー」
そして彼は続けた。
「なんか冷めた。お互いに一緒にいて楽しいのは確かだけどさ。でもただそれだけっていうか、支え合うとか成長しえる関係ではないなって」
彼は何の屈託もなくそう言った。
私の心は張り裂けるように崩れていく。
肩にかけたバッグがどさりと落ちる。
「え、ミオ……」
私に気づいた孝支くんと私の間に沈黙が流れた。
――――――――
リクエストです。
菅原くんに冷められる切ないお話しです。
期待に添えたかわかりませんが精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!
160110